見出し画像

『ダンシング・ベートーヴェン』

“ひとつになれ、人類よ!”
「第九」を「バレエ」で表現した踊るコンサート『第九交響曲』。ダンサー、オーケストラ、合唱団、総勢350人の空前絶後の大スペクタクル。

シンカ見放題パック

1964年にブリュッセルのシルク・ロワイヤルにて初演され、20世紀バレエ史上に残る傑作と謳われた伝説のステージがある――天才振付家モーリス・ベジャール率いる20世紀バレエ団が踊ったルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの最高峰『第九交響曲』の舞台だ。
世界各地でセンセーションを巻き起こし、2007年のベジャール亡き後は、再演は不可能とされてきた。だが、15年後の2014年に、東京バレエ団創立50周年記念シリーズ第7弾として、東京バレエ団とモーリス・ベジャール・バレエ団の共同制作として空前絶後の一大プロジェクトが実現した。

2016年 / 83分 / スイス・スペイン

監督:アランチャ・アギーレ

ひとこと

そもそも、何故『第九交響曲』は再演不可とされてきたのでしょうか。
それは、総勢80人余のダンサーにオーケストラとソロ歌手、合唱団を加え、総勢350人に及ぶアーティストの力を結集した他に類をみない大規模なスケール。そして合唱団や独奏者が必要であるばかりか、多くの優秀なダンサーが不可欠であるためでした。・・・・考えるだけでくらくらしそうな企画です。
そんな、壮大な演目を創り出してしまったのは、言わずも知れた天才振付師モーリス・ベジャールです。稀代の名作映画『愛と哀しみのボレロ』において、ジョルジュ・ドンのボレロを振付したことでも有名ですね。クラシックバレエとは異なり、人間の生み出す力強い死生観を感じさせるリズム、体の見せ方、動きの優美さに、どれだけ圧倒されたことでしょうか!!
そして、それを凌駕する哲学とスケール感で完成された『第九交響曲』はベジャールファンならば絶対にチェックしておきたい演目。

本ドキュメンタリーは、そんな『第九交響曲』の再演を完遂させるための過酷な舞台裏を描くと共に、アーティストたちのベジャールへの深い敬愛や、彼の伝えたかった「人類の友愛」というメッセージを未来へ受け継いでいこうとする、熱い人間ドラマでもあります。

さぁ、愛と生命の賛歌を、歌い、踊り、生きるー壮大な総合芸術の世界を覗きにいきませんか?(担当:S)



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?