『人間の値打ち』
同年の『グレート・ビューティー/追憶のローマ』などを制し、イタリア・アカデミー賞と呼ばれるダヴィド・ディ・ドナテッロ賞受賞作品!!
名匠パオロ・ヴィルズィ監督の元、ヨーロッパを代表する名優たちの華麗なる競演で、”人間の真の価値”を問う傑作ラグジュアリー・サスペンスが誕生。
ーいくらあれば、人は幸せになれるのでしょうか。
何をもって、満たされた人生だと言えるのでしょうか。
クリスマスイヴ前夜、イタリア・ミラノ郊外で起こった一件のひき逃げ事故。この事故をきっかけに、上流・中流・下層と、経済格差のある複数の家庭に隠された秘密と欲望が浮かび上がってくる。身の丈に合わない危険なファンドに手をだし一攫千金を夢見る男。豪奢な邸宅に暮らし豊かな生活をおくりながら、自分の存在意義を見いだせずにいる富豪の妻。裕福な子女が集う名門校に通い、金持ちのボーイフレンドはいるものの愛に懐疑的な女子高校生。彼らは事故が起こったその晩、どこで誰と一緒にいたのか、真実を知る者は誰なのか……。
監督:パオロ・ヴィルズィ
2013年 / 109分 / イタリア
ひとこと
イタリアには、自国にも各国の映画祭にも愛されている、名匠やブティック監督がたくさんいます。遡ればフェリーニ、ロッセリーニ、ヴィスコンティ・・・昨今でも活躍中のベロッキオをはじめソレンティーノ、ガローネ、『君の名前で僕を呼んで』が記憶に新しいルカ・グァダニーノなどなど(あげきれません)。
そして、本作を監督したパオロ・ヴィルズィも、1994年に『ラ・ベラ・ヴィータ』(日本未公開)でデビューしてからというもの、めきめきと頭角を現したブティック監督の1人。
冒頭にもあげたようにパオロ・ソレンティーノが2013年2013年アカデミー賞で外国語映画賞(現:国際長編映画賞)を受賞した『グレート・ビューティー/追憶のローマ』を、本作『人間の値打ち』が、同年ダヴィド・ディ・ドナテッロ賞(イタリアのアカデミー賞といわれる)で見事に抑え受賞したことは、快挙でもあり、ヴィルズィ自身の才能が全うに認められた証でもありました。
”人間の値打ち”・・・ではなく、”映画の値打ち” ですが、
それは私たちが日々向かい合っている課題です。上記したような名匠監督の作品の中で見出された価値ある作品を、今日の日本に届けられていることは私たちの誇りです。
いつもよりちょっとだけ深入りのコーヒーを入れて、極上のサスペンスをお楽しみください。(担当:S)
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