『フィッシュマンの涙』
僕は悪魔か、英雄か――それとも、食糧?グエムルから10年、韓国映画界が世界に放つ、笑って泣けるまさかの青春モンスタームービーが日本上陸!!
マジメで平凡なフリーター青年パク・グは、報酬目当てで製薬会社の新薬治験に参加し、原因不明の副作用のせいで“魚人間”に突然変異してしまう。パクから助けを求められた女友達ジンは、自分が注目を集めたいがために “魚人間の恋人”と称してパクの身に起こった出来事をネット上に投稿し、その記事を知ったTV局の見習い記者サンウォンは、正社員への昇格をかけてパクの独占密着取材に意欲を燃やす。
事件はあっという間にメディアのトップニュースとなり、一気に脚光を浴びることになってしまったパクは、本人の意思とは裏腹に時代の寵児となってゆくーー。
監督:クォン・オグァン
2015年 / 92分 / 韓国
ひとこと
主人公が突然“魚人間”になってしまうという、スタートからパンチの効いている本作。ポスターからも分かる通り、魚人間の出で立ちはかなりのインパクトです。私は最初にこのビジュアルを目にしたとき、なぜか少し不安な気持ちになったのを覚えています。(魚人間の気持ちがダイレクトに伝わってきたのでしょうか‥)
この映画では、野次馬的に騒ぎ立てる人々、その物珍しさを利用しようとする人々などに主人公が振り回され、「魚になってしまった…」という突然の事態に戸惑う彼の気持ち・意志は無視され続けます。
魚でもなく、人間でもない‥どちらにも属せないは主人公は、次第に居場所を失っていきます。
「僕はいったい何者なんだろう」
自問自答を続けるフィッシュマン。
彼が最後に選ぶ究極の決断を、ぜひ貴方の目で見届けてください。(担当:K)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?