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GMTで高層断面図を描いてみた

はじめに

先日に続いて、気象ネタ、しかも、またGMTネタだ。

GMTネタに走るのは、ある意味、現実逃避だ。現実から逃れ、あわよくば、明るい未来が開けるのではないかという、淡い期待からかもしれない。。

前置きはさておき、、、

普段自動生成している色塗り天気図は、実況天気図の代わりにGSMの初期値のデータを使用し、同様にGSM/MSMから各種予想天気図を生成している。

気象庁が配信している天気図に合わせて、同様の天気図を自動生成しているのだが、前回の温位エマグラムのように、気象庁が配信していないオリジナルの天気図やグラフも作成している。

一方で、気象庁が配信しているが、作成していない天気図もあり、その一つが高層断面図だった。

高層断面図

個人的には高層断面図を見ることはほとんどないので、どういうデータを表示されていたか改めて確認すると、東経130°、140°上の

1) 風速(KT)
2) 等温位線(K)
3) 気温(℃)
4) 対象の経線近くの高層観測点の圏界面高度、風向、風速等々

と、いろいろなデータが一つの図にまとめられている。気象庁の高層断面図は実況データをだが、MSMを使用するので、前回の温位エマグラム同様に予想図になる。

今回は1)から3)が表示された高層断面図を作成した。

画像1

破線は等風速線(KT)、実線は等温緯線(K)、点線は等温線(℃)だ。上記は東経140°の高層断面図だが、合わせて東経130°の高層断面図も作成した。

下記は、3時間毎の変化が分かるようアニメーションGIFにしてみた。

画像2

さいごに

これでまた一つ天気図のバリエーションが増えた。

それほど難しい天気図ではないだが、前回の温位エマグラムのように、通常のエマグラムのプログラムをちょっとした修正で作成できるものでなく、描画のオプションが分からず丸2日かかってしまった(正味1日くらいだけど)。

古いのだが、相変わらずGMT4を使用している。MSMから入力データを作るためにawkコマンドを多用する必要があるのだが、このコマンドかなり強力だ。本当はGMT5以降でPythonを使って書きたいと思っているが、awkのようなコマンドが使えることが、GMT5+Pythonへの移行をためらう理由であったりする。。

天気図の作図にあたっては、京都大学生存圏研究所の生存圏データベースのGPVデータを使用させて頂いています。

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