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自作PC再構築(その5) - Hyper-VでUbuntuを構築する

自作PCの再構築について、整理すると、元々あった2台のPC(Windows10とUbuntu)を1台にすることだ(こちら参照)。今回は、Ubuntuの環境を移行させる。

要件の整理

Ubuntuで行っていたことは、ROS(Robot Operating System)と機械学習の勉強、そして、早朝に色塗り天気図を自動作成すること。この内、機械学習は前回の記事のとおり、Windows10上に移行した。残りは、ROSと色塗り天気図を移行するために、Ubuntuの環境を再構築することだ。

以前、noteに書いていた通り、候補として考えられるの5つの候補。

1) WindowsとUbuntuのデュアルブート
2) Windows上のVirtualBoxでUbuntuを動作
3) WindowsでHyper-Vを使ってUbuntuを動作
4) Docker for WindowsでUbuntuを動作
5) WSL(Windows Subsystem for Linux)

この内、構築するのであれば、3)か4)だが、通常のLinux環境は自分の生活の中では必要なので、3)のHyper-Vで構築することにした。

Hyper-V上にXubuntuをインストールして、天気図作成システムを移行する

Hyper-Vの構築方法については、ここでは述べないが、これまでと同じく、実際にはUbuntuではなく、動作の軽いXubuntu 18.04 LTS(64bit)を 使用する。

ROS1、ROS2の環境はこれまで通り構築。で、あとは天気図作成。

天気図はGMT(Generic Mapping Tools)を使って、GSM、MSMのGPVデータを処理して色塗り天気図を作成しているのと、もう一つはHBC北海道放送の専門天気図や、気象庁のHPのひまわりの衛星画像、気象レーダーをダウンロードして、一部はImagemagickで画像処理したりしている。

今回、後者については諸々の事情で、十分処理できることから、常時稼働のRaspberry Pi3 Model B+へ移行することにし、前者の色塗り天気図の作成をHyper-V上のUbuntuへ移行することにした。

色塗り天気図に使用しているのはGMT4。以前インストールした際のGMTの設定ファイルGMTparam.txtを保存していたので、下記のコマンドだけで再インストールできた。

$ sh install_gmt GMTparam.txt

これまで天気図作成のLinuxマシンは、BIOSでRTCにより早朝5:00に起動するように設定し、cronで天気図作成バッチを実行し、cronで6:00にシャットダウンするようにしていた。Hyper-Vへの移行後も、同じように5:00から6:00で稼働させる。

物理マシン自体は常時稼働ではないので、同じようにUEFI(BIOS)で早朝5:00にRTCで起動するようにし、Hyper-V上のXubuntuも物理マシンの起動時にブートするように設定しておく、また、Windows10のタスクスケジューラを使い、6:00にシャットダウンできるようにした。

下記は、実際に作成される天気図の一例だ。MSMのGPVデータから作成した風向風速と雨域の変化で、風向風速はベクトルで示している。

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ダウンロードエラーになる日がある

最近気づいたことだが、GSMやMSMのGPVデータを頂いている京都大学生存圏研究所のサーバーに、天気図を作成する時間に必要なMSMのGPVがアップされていないことがあることだ(少し遡ってみると、GSMの天気図もできていないことがある)。

ずっと以前は問題なかった。理由は分からないが、かなり遅れてアップされることがあるようだが、毎日、最近天気図を作成していても、実は天気図解析をすることがないので、気づかなかった。

本来はかなりのお金を払って、GPVデータを入手する必要があるが、研究用に公開してくれているので文句を言うわけにはいかない。。

最後に

これで、2台の物理PCを最新のPC1台に移行できた。これまで、CPU切替器やディスプレイの切替器を使っていたので、ケーブル類も煩雑だったのだが、1台にまとまって、物理的にかなりすっきりした。

これまで5回に渡って、「自作PC再構築」と題して、構成の見直しについて紹介した。ただの日記的な紹介にとどまってしまったが、今回でこのマガジンは終了することにする。

今後は引き続き、このPC環境を使って、気象データの機械学習などを、このnoteで紹介できればいいのになぁー、っと思う。


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