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「装飾外観」の法則【22】山火賁(さんかひ)/64卦

装飾のシンボル、エレガンス、贅沢、公共イメージ、虚栄心、表面、外観、飾ること、文彩の【22】山火賁(さんかひ)。


【~「易」に全てを帰納する~】。プロフィールに書いた言葉です。いろいろな現象や出来事、事例やデータには共通点があります。帰納するとはその共通点を探して言葉でまとめてみようという試みです。その帰納する言葉になるのが易(易経)の言葉です。


「一回読んだだけでは理解できない」というのは、易(易経)を学ぶ人には共通している悩みのようです。自分もそれで大分苦労しました(今でも苦労しています)。


学んでいると、たまに「これはこういうことなんじゃないか」と分かる瞬間があります。そうしてまた原文(漢文)と書き下し文を読んだりすると理解できたりします。


易(易経)を初めて知る人、また学びたいと思ってる初心者に、過去に初めて易(易経)を学び始めたときに自分が困ったこと、つまづいたこと、苦労したことなどを盛り込みながら書いていますので、興味がある人はどうぞ参考にしてみてください。


このNOTEは原文(漢文)と書き下し文を確認したい時などに参考にしてもらえたらと思います。


全部である64卦あるなかのひとつ22番目の【22】山火賁(さんかひ)の原文(漢文)と書き下し文です。



【22】山火賁(さんかひ)



『卦辞』

「賁、亨。小利有攸往。」
「賁(ひ)は、亨(とお)る。小(すこ)しく往(ゆ)く攸(ところ)有(あ)るに利(よ)ろし。」

(ひは、とおる。すこしくゆくところあるによろし。)



『彖伝』

「彖曰、賁亨。柔來而文剛。故亨。分剛上而文柔。故小利有攸往。天文也。文明以止人文也。觀乎天文以察時變、觀乎人文以化成天下。」
「彖(たん)に曰(いわ)く、賁(ひ)は亨(とお)るとは、柔(じゅう)來(きた)りて剛(ごう)を文(かざ)る。故(ゆえ)に亨(とお)るなり。剛(ごう)を分(わか)ち上(のぼ)りて柔(じゅう)を文(かざ)る、故(ゆえ)に小(すこ)しく往(ゆ)く攸(ところ)有(あ)るに利(よ)ろしきなり。剛柔(ごうじゅう)交錯(こうさく)するは天文(てんもん)なり。文明(ぶんめい)にして以(もっ)て止(と)まるは人文(じんぶん)なり。天文(てんもん)を觀(み)て以(もっ)て時變(じへん)を察(さっ)し、人文(じんぶん)を觀(み)て以(もっ)て天下(てんか)を化成(かせい)す。」

(たんにいわく、ひはとおるとは、じゅうきたりてごうをかざる。ゆえにとおるなり。ごうをわかちのぼりてじゅうをかざる、ゆえにすこしくゆくところあるによろしきなり。ごうじゅうこうさくするはてんもんなり。ぶんめいにしてもってとまるはじんぶんなり。てんもんをみてもってじへんをさっし、じんぶんをみてもっててんかをかせいす。)



『象伝』

「象曰、山下有火賁。君子以明庶政、无敢折獄。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、山(やま)の下(した)に火(ひ)有(あ)るは賁(ひ)なり。君子(くんし)以(もっ)て庶政(しょせい)を明(あき)らかにし、敢(あ)えて獄(ごく)を折(さだ)むることなし。」

(しょうにいわく、やまのしたにひあるはひなり。くんしもってしょせいをあきらかにし、あえてごくをさだむることなし。)



『爻辞』




上九━━━
六五━ ━
六四━ ━
九三━━━
六二━ ━
初九━━━〇

「初九。賁其趾。舍車而徒。」
「初九(しょきゅう)。其(そ)の趾(あし)を賁(かざ)る。車(くるま)を舍(す)てて徒(と)す。」

(しょきゅう。そのあしをかざる。くるまをすててとす。)
「象曰、舎車而徒、義弗乘也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、車(くるま)を舎(す)てて徒(と)すとは、義(ぎ)として乗(の)らざるなり。」

(しょうにいわく、くるまをすててとすとは、ぎとしてのらざるなり。)




上九━━━
六五━ ━
六四━ ━
九三━━━
六二━ ━〇
初九━━━

「六二。賁其須。」
「六二(りくじ)。其(そ)の須(ひげ)を賁(かざ)る。」

(りくじ。そのひげをかざる。)
「象曰、賁其須、與上興也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、其(そ)の須(ひげ)を賁(かざ)るとは、上(うえ)と与(とも)に興(おこ)るなり。」

(しょうにいわく、そのひげをかざるとは、うえとともにおこるなり。)



上九━━━
六五━ ━
六四━ ━
九三━━━〇
六二━ ━
初九━━━

「九三。賁如、濡如。永貞吉。」
「九三(きゅうさん)。賁如(ひじょ)たり、濡如(じゅじょ)たり。永貞(えいてい)なれば吉(きち)なり。」

(きゅうさん。ひじょたり、じゅじょたり。えいていなればきちなり。)
「象曰、永貞之吉、終莫之陵也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、永貞(えいてい)の吉(きち)は、終(つい)にこれを陵(しの)ぐもの莫(な)きなり。」

(しょうにいわく、えいていのきちは、ついにこれをしのぐものなきなり。)



上九━━━
六五━ ━
六四━ ━〇
九三━━━
六二━ ━
初九━━━

「六四。賁如、皤如、白馬翰如。匪寇婚媾。」
「六四(りくし)。賁如(ひじょ)たり、皤如(はじょ)たり、白馬(はくば)翰如(かんじょ)たり。寇(あだ)するに匪(あら)ず婚媾(こんこう)せんとす。」

(りくし。ひじょたり、はじょたり、はくばかんじょたり。あだするにあらずこんこうせんとす。)
「象曰、六四當位疑也。匪寇婚媾、終无尤也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、六四(りくし)は位(くらい)に当(あた)りて疑(うたが)うなり。寇(あだ)するに匪(あら)ず婚媾(こんこう)せんとすとは、終(つい)に尤(とが)なきなり。」

(しょうにいわく、りくしはくらいにあたりてうたがうなり。あだするにあらずこんこうせんとすとは、ついにとがなきなり。)



上九━━━
六五━ ━〇
六四━ ━
九三━━━
六二━ ━
初九━━━

「六五。賁于丘園。束帛戔戔。吝終吉。」
「六五(りくご)。丘園(きゅうえん)に賁(かざ)る。束帛戔戔(そくはくせんせん)たり。吝(りん)なれども終(つい)には吉(きち)なり。」

(りくご。きゅうえんにかざる。そくはくせんせんたり。りんなれどもついにはきちなり。)
「象曰、六五之吉、有喜也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、六五(りくご)の吉(きち)は、喜(よろこ)び有(あ)るなり。」

(しょうにいわく、りくごのきちは、よろこびあるなり。)



上九━━━〇
六五━ ━
六四━ ━
九三━━━
六二━ ━
初九━━━

「上九。白賁。无咎。」
「上九(じょうきゅう)。白(しろ)く賁(かざ)る。咎(とが)なし。」

(じょうきゅう。しろくかざる。とがなし。)
「象曰、白賁、无咎、上得志也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、白(しろ)く賁(かざ)る、咎(とが)なしとは、上(かみ)にして志(こころざし)を得(え)ればなり。」

(しょうにいわく、しろくかざる、とがなしとは、かみにしてこころざしをえればなり。)