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思考をたこ焼きみたいにひっくり返せ! 人生たこ焼き

先日、大きな舞台を終えたあと、
以降に特に予定がないことから、ちょっとした燃え尽きもあって、一時的に落ち込んだことがありました。

たまたま、近況報告も兼ねて、古くから知己の神社に参る用があり、宮司様とお話。
この宮司様は、今は仁徳深く尊崇される立派なお立場になっていますが、まだ修行を明けた権宮司さんだった頃から、私はお世話になっていて、
それこそ、私のこれまでを、ほぼすべてご存知のかた。

宮司様の前で、
これまで私、研究も仕事も、やりたいことも、自分では悔いなく頑張ってきたと思うのに、何もやり遂げられていない気がする、なんの役にも立てていないし……と、グチグチと弱音を吐きまくっていたら、

それは傲慢というものだ、
自信がないようでいて、機会は与えられているし、成果は出せているはず、
研究でも舞台でも、これまでがあって今があるのだから、何もできていないというのは、
謙遜でも卑下でもない。
自分に対しても、信じて機会をくれる人たちに対しても、日々のご加護を与えてくださる八百万の神々様に対しても、
失礼極まりないし、傲慢というものだよ、と、叱咤されました。

何もない、報われないと思うのではなく、
今、こうして生きるために必要なものはあって、健康で、今を過ごせているのだから、

ないない、という思考を、くるっとひっくり返して、
自分には、必要なものは、知識も経験も、生活できる糧もあって、なんでもできる、
あるある、に転換してみなさい。

たこ焼きをくるっとひっくり返すみたいに。

そう言われました。

たこ焼き。
実はその前日から、やたらとたこ焼きがチラついていまして。

舞台後に、あるところへ行ったら、ちょうどバザーみたいなことをやっていて、
ここの名物が、屋台のたこ焼きだと聞きました。
ところが、いそいそと買いに行ったら、ちょうどバザー終了時間で、片付け終わったあとで。

その後、ずっとたこ焼き食べたいの口になってしまい、
その日に泊まるホテルの前に、たこ焼き屋さんがあったので、飛びついて買いに行きました。

軒先で焼いてくれます

人気店らしく、待っている人が数人いて、
私も待つ間、店員さんが手際よく焼いている様子を、ワクワクしながら眺めていました。
好きなんです、料理するとこ見てるのが。

その、たこ焼きを軽快に、くるっくるっとひっくり返して丸くしている様子が、
宮司様の言葉で、もう、ものすごくリアルに脳内再現されて。

今なお忘れ得ません。

明太マヨのたこ焼き

あれ以降、落ち込んだり、どうしようもない無力感に苛まれるたび、
「思考をひっくり返す、たこ焼きみたいに」
と、あえて明るいほうへ気を向けるよう、努力しています。

どうしようもないことは、どうしようもない。
でもまだ、なんとかなることはある。
まだ絶望するほどのことはないし、
なんにもないということは、なんでもできる可能性がある、ということでもある。

宮司様の言葉で、もうひとつ力になっているのは、
「今は、現段階での最高地点であり、これからのスタート地点でもある。一生ゴールなどはない」
ということ。
どんな課題でも、これで完了、満足はあり得ない。

人生たこ焼き。
まあるく、美味しくなることを考えて。
エンドレス思考で頑張れたらいいな。

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