現代のショートスタック戦略 まとめ

前提:ante0.9BBなのでpotは2.4BBスタートです

Part 1. BBdef (20BB↓)

BTN2BBopenはブラインドスチールが45.5%以上成功すれば利益を得る。一般的なSBのdef頻度が15%であることので、BBは46.4%でdefしなくてはならない。

 15-20bbが、BBリスチールに適している。openに対して3betAIするのにちょうど良いサイズだ。

リスチールAI:赤枠 c:青枠

・ポストフロップでプレイしやすいハンドはc。「T8s」「Q9s」「JTo」など
・AIで十分なEVかつ、ポストフロップのプレイが難しくなるハンドはAI。「A2o」
・ピュアブラフとしてベストなハンドは「KXs」。BTNスチール率が60%なら「K2-K5s」でもリスチール。
・defは全体の45.4%。(RFIB (BTN) 54.8%)

Part 2. ショートでのスチール対策

非常に小さなスタックではOOPが有利になる
スタックが6~10bbのとき:ショートであることを利用してEquityを実現させることができるため、かなり広くフラットコールできる。
完全にプッシュ or フォールドを行わなくてはならないスタックは、5bb以下のときだけ。

例:BTNから2.2BBopen、BB(Hero)87sは残7.5BBでc
①:flopAK2→f
②:flop722→ドンクAI
③:flop952→ドンクAI(BTNが難しくなるため)
④:flopK82→x/r or AI(6割ほどフォールドさせることができる)

EVの小さな「J8s」「K6o」はc。EVが少しマイナスの「56s」「Q8o」なども、cする方がかなり良い結果となるだろう。

Part 3. ショートスタックのブラインド対決(SB編)

12bb以下の場合は、私はプッシュ or フォールド戦略を勧めている
今回は12~20bbのスタックサイズを想定して解説する。

#1. オールイン
「22」「A2o」「K6s」はEV+1bb以上、迷わずAIする価値がある。
BBが消極的で11%しかdefしない場合、100%AI

#2. スモールレイズ

SB2.5bbopenスチールがその場で+EVになるためには、45.4%の頻度でBBがfすればよい

よくある失敗として、焦ってポットを獲得しようとすること。前半で書いたことを心に留めてほしい。ほとんどの場合でBBはfしすぎているので、SBからrした時点で十分に利益的なプレイができている。flopで絡まなければ、無理にブラフせずにx/fしても構わない。

#3. リンプ

openにBBが適切にdefしていない、更にBBのアグレッションが高くなるため(普通の相手には)使ってはいけない。

Part 4. ショートスタックのブラインド対決(BB編)

#1. SBがオールインした場合

現実的なSBAIレンジ

SB37.3%AI
BBcレンジ(25%)

SBが100%AIしてきた場合、BBがcしなくてはならない頻度は29.1%「K6s」「Q9s」「K8o」
しかしこのEV-を受け入れて、より簡単なスポットでEV+にすることの方が利益的になることが多い

#2. SBがレイズした場合

2.5bb → 54.6%ディフェンス
2bb → 61.6%
3bb → 49%

それなりにまともなレンジで2.5bbのオープンをしてくるSB

SBopen 今までの記事参照
BB3betAIレンジ

 ディフェンス率は50.5%になった。理論的に最適なレンジよりタイトだが、実践では効果的です。

#3. SBがリンプした場合

相手が強ければ、
最強ハンドと最弱ハンドの両方で3bbr、AIが大きなEVを生むハンドはAI。その他のハンドはx。
実際のゲームでは、
バランスを取ってリンプするプレイヤーはおらず、非常に弱いハンドに偏っている、理論値よりも高い頻度でrすることでExploitすることができるだろう。
最後に、SBリンプに遭遇したときは「どのようにBBがアクションすると予想してリンプをしてきたのか?」と毎回自分に問いかけてほしい。
リンプに対してBBがそんなに広いレンジでアイソレートしてくるとは、SBも想定していないはずだ。

Part 5. ブラインド対決におけるBBのポストフロップ戦略

#1. BBがアグレッサーである場合

SBのレンジはスーテッドのミドルカードが多く含まれているので以下のようなボードが有利
Aハイ、ブロードウェイが多数、ドライ&ロー
一方、「T 9 6」のようなボードは、BBは大人しく引き下がるのが賢い戦略となる。

#2. SBがアグレッサーである場合

これまでも述べてきたように、SBからのレイズに対して、BBはかなり広いハンドでオッズが合う、プリフロップでAIせずにcを選択するレンジで、Aを持っている可能性は低いのだ。

例えば、フラッシュドローなどはAIしてEquityを実現させる価値が十分にある。何もハンドがないのにAハイボードで突っ込むのは、チップを捨てているのと変わらない。

例:SBがタイトな場合(35%r、19%c)

SBがレイズした場合
本来ならAIするようなハンドも、cに留めることが多くなる。タイトでわかりやすいプレイヤーに対して、ポストフロップでポジションが得られることは大きなメリットだ。このような相手に対して投機的なハンドでAIしてしまうのは、無駄にリスクを高めることになる。

SBがリンプした場合
かなり広いハンドで容赦なくAIする。SBがcするレンジはおそらく上位36~55%ほどのハンドに限られており、こちらのAIに耐えられるハンドは少ないはずだ。BBからの3bet率が非常に低いプレイヤーだとしたら、3bbほどのrも選択肢に挙がる。AIするためにcで罠を張っている可能性は非常に低いはず。

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