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🇵🇪ペルー クスコ〜マチュピチュ

サンティアゴからはLATAM航空を利用し、リマを経由してクスコに到着した。


クスコの街

クスコは標高約3,400メートル。
高山病が心配だが、ここに来るまでにアタカマやウユニといった高所にしばらくいたおかげで特に何事もなく過ごせた。

市街は世界遺産にも登録されているだけあって街並みが美しく、街歩きがとても楽しい。
特にアルマス広場は観光客やお店で賑わい、良い雰囲気だ。

また広場から細い路地を入ると、入り組んだ路地裏になっておりお店がたくさん並んでいる。
ウインドウショッピングも楽しいだろう。

市街の街並み
夜のアルマス広場
洒落た店や観光客に賑わう
アルマス広場から1本逸れると、店が立ち並ぶ細い路地になっている

道端ではパンやチュロスが売られ、マーケットに行けば美味しいご飯を安価で食べられる。

比較的発展していて物価も高めだったアルゼンチンやチリに長く滞在していた身としては、ペルーの物価の安さはとても得した気分になる。

チュロスは1ソル(約40円)
市場の肉野菜炒め「Lomo saltado」とスープ。
これで8ソル(約330円)。

夜も街を出歩いたが、観光地だけあって治安も良いように思えた。

マチュピチュ村に通じるスタンドバイミーコース

クスコを訪れた理由はもちろん、マチュピチュへ行くためだ。
そのマチュピチュへ行くにはまず、麓のアグアスカリエンテス村(通称マチュピチュ村)へ行く必要がある。

ここに向かうためにはいくつか方法があるが、最も一般的なのは鉄道で行く方法だろう。
欧米人には4日かけて行くトレッキングコースが人気だ。

僕はというと、日本のバックパッカーに人気の通称「スタンドバイミーコース」を行くことにした。

このコースはクスコから乗合バンで7時間ほどかけて水力発電所まで行き、そこから10kmほど線路脇を歩いて村まで行くもの。
歩くのが早ければ2時間ほどで到着するはずだ。
コースの景観が映画「スタンドバイミー」を連想させることから、上記のように呼ばれている。

10kmの徒歩ルートの入り口

実際のところ映画のワンシーンを思わせるような光景が続き、非常に楽しかった。

コース途中の橋
スタンドバイミーでの既視感のある光景

旅行客が鉄道で村へ行く線路は別にあるため、この線路はテスト運行等に使用されているようだ。
歩行中は何度か鉄道とすれ違ったが、警笛を鳴らしながらゆっくり走ってくるのですぐに気づくだろう。

警笛を鳴らしながら迫ってくる鉄道

10kgのバックパックを背負いながらの移動だったので少々疲れたが、平坦な道が続くのでさほど苦労はしないはずだ。

クスコの大抵の宿は荷物を預かってくれるはずなので、必要最低限の荷物だけ持って来るのも良い選択肢だろう。

想像以上に素敵なマチュピチュ村

村についての詳細な情報が少なかったので特に期待していなかったが、個人的にはかなり気に入った。

村を二分するように川が流れ、両側に宿や店が立ち並ぶ光景は日本の温泉街に似ている。

日本の温泉街を連想させないだろうか

また川と交差するように街中を鉄道が通っており、線路脇に宿や店が立ち並ぶ光景はタイの鉄道市場などを思わせる。

1本裏通りに入ると急な上り坂の両脇にたくさんの店が立ち並び、夕方以降はマチュピチュ観光から帰ってきた観光客で賑わう。

1本入った路地。たくさんの飲食店が軒を連ねる。

せっかくなので数泊してゆっくりするのも良いのではないか。
街の奥には温泉もある。

ただ、物価は高い。
レストランではビール1杯が約1,000円、ハンバーガーなどは1,500〜2,000円程度といったところだろうか。

マチュピチュ村を作った中心人物は日本人

元々ここは村という規模では無く、ただの集落だったそうだ。

それをここまで発展させる礎を気づいたのは、野内与吉さんと言う方。

この方は1895年に福島に生まれ、海外で成功したいと言う夢を持って1917年にペルーにやってきたそうだ。
最初は農園で働いていたものの、過酷な労働環境をから仕事を辞めて南米を放浪し、ペルーに戻って国鉄に勤務、その後妻と現在のマチュピチュ村に住み着いたとのこと。

村では川から水を引いて畑を作り、また水力発電を作って電気を通し、他にもホテルや役所機能などを作り上げた。
そうするうちに住民も増え、この集落は村に昇格し、初代村長も務めた。

人生の大部分をペルーで過ごした後、1968年にペルーで亡くなった。
日本人にはあまり知られていない話である。

クイとアルパカ

ペルー料理と言えばセビーチェだろう。
これは魚のマリネのようなもので、日本人の口には良く合うはずだ。

だが、ここマチュピチュやクスコではアルパカやクイ(モルモットのこと)も食べられる。
村のレストランでは至る所にアルパカやクイの文字があり、僕も試しに食べてみた。

アルパカは牛肉に近く、普通に美味しく食べられる。

クイは味自体は鯖に近く、やはり美味しく食べられる。
ただ食べられる部分が少なく、上半身はほぼ骨と皮。
にも関わらず1匹あたり4,000円ほどするので、費用対効果は宜しく無い。
丸焼きで提供されたが、写真は生々しいので載せることは控える。

マチュピチュはやっぱり凄い

村に1泊した翌日、バスでマチュピチュへ向かった。
徒歩でも2時間ほどかけて登れるようだが、疲れた状態で観光したく無いので僕はバスを選択。
30分弱で入り口に着いた。

マチュピチュの遺跡も壮大だが、何よりもよくこんなところに建設したな、という感想が大きい。
周囲360度を険しい岩山に囲まれ、普通はこんな立地に都市を建設しようとは思えないだろう。
マチュピチュの遺跡自体もかなりの坂だ。

マチュピチュの遺跡
遺跡の目の前の光景

遺跡も美しかったが、遺跡からの山々の眺めもまた神々しく、特別な場所だった。

帰路は鉄道で風変わりなサービスを満喫

マチュピチュの観光を終え、クスコへの帰路は鉄道を利用した。
といっても乗車時間は2時間ほどで、そこからまたバスで2時間ほどかけて戻る。

鉄道はペルーレイルとインカレイルの2社が運行しているが、僕が利用したのはペルーレイル。

ペルーレイル。車体の青が映えて美しい。

チケットには種類が色々とあるようだが、僕はその時点で最安のVISTADOMを予約。
天井も窓になっており安いチケットでは無いのだが、色々なサービスがついて面白かった。

飛行機気の機内サービスのようにお菓子の詰め合わせと飲み物が配られ、しばらくすると音楽と共に仮装した搭乗員が登場する。

配られた菓子ボックス
お面を被り、仮装した搭乗員。
この人とペアでダンスすることに。

適当に数人を選んでペアでダンスを始めるのだが、ダンスが全く分からない僕が選ばれてしまった時には参った。
しかもみんな動画を撮っている。
たった10秒程度だが、彼らの動画フォルダには僕の拙いダンスの映像が残っているはずだ。

その後はファッションショーが始まり、男女1人ずつの搭乗員が上着だけ着替えて交互に通路を歩くことを5〜6回繰り返した。
最後に、着た服を買いませんかと販売してまわる。

ファッションショーの一幕

僕は正直どのサービスも不要だったし、その分価格を下げてもらった方が有り難かったが、日本では考えられないサービスは斬新で面白かった。

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