2023年5月28日/運動会

・運動会が楽しみなんて思ったことは一度もない。運動会直前はもちろんだが、運動会が終わった直後も「また来年もこれがあるのか」という嫌さでげんなりしていた。なんなら学生最後の運動会が終わるまでずっと、運動会嫌だな、という気持ちを日々抱えながら学生生活を送っていた。

・それなのに、せっかく卒業をしたのに、私は今日、わざわざ金を払って運動会に来た。事務所対抗メンズアイドル大運動会があると聞いちゃ掌だって高速でひっくり返す。

・チケットが取れてからずっとソワソワしていた。この俺様が運動会にワクワクソワソワなんてお笑い草だよな、と思いつつ、浮かれて久しぶりにネイルをした。

・景気付けに今までで1番デカいビジューを乗せた。ネイリストさんに「付けるなら薬指が1番邪魔にならないですよ」と言われた。やっぱり邪魔であるという認識は共通なんだと思った。

・会場にはハチマキをしたオタクがたくさんいた。こういう時、素直にその場のコンセプトやテンションに乗っかれるオタクを私はとても尊敬している。

・結論から言うとめちゃくちゃ楽しかった。1番おもしろかったのはラジオ体操。いつもバキバキに踊ってる人たちがやる気のない学生みたいなぐにゃぐにゃの動きをしていて愉快。

・騎馬戦でもやんのかと思ってたら玉入れとしっぽ取り競争が始まって穏やかな気持ちに。運動が苦手な人もいるだろうし、そういう人にとって心の負担が少なそうな競技があると安心する。

・ふつうにスポーツの試合をするような体育館なのに、客席にいるのは全員オタクなのもおもしろかった。

・バスケの試合とかでも客席に座ってるのが全員オタクで、選手が入場する時に「◯◯(選手の名前)〜〜〜〜〜ッッッッッ!!!!!!!」と叫びまくったり、点を入れるたびに「キャ〜〜〜〜〜ッッッ!!!!!」「FuFu〜〜〜〜〜〜↑↑↑!!!」とか合いの手入れたりしたらスポーツ感は薄れるのだろうか。許されないか。

・始まる前と終わった後の空っぽの体育館は運動場だが、アイドルが立っている瞬間だけはステージになる。たとえ大玉送りをしていても、ステージに見える。おもしろい。

・終演後のお見送りの人数(演者の数)が多すぎて好きなアイドルが1人見つけられなかった。見つけられないことあるんだ。とにかく出演者が並ぶ列がクソ長かった。30mくらいあった気がする。

・心の中の丸尾くんが言う。「ズバリ、過剰でしょう」

・プーさんのハニーハントとか、サンリオのキャラクターボートライドとかってこういう感じなのかもしれない。焦がれていた世界を間近で見ることができる。進むことは止められず、一瞬の景色として流れていく。しかし流れているのは自分自身で、そこにある物(人)はただただその世界観に徹する者として静止したまま有り続ける。

・プーさんのハニーハントもキャラクターボートライドも乗ったことないから当てずっぽうで言っています。

・楽しかったけど、そもそも運動会である必要ってあるか?相撲とかじゃんけん列車とかベイブレード大会とかでもいい。

・運動場のトイレが思ったより低くて座る時よろけた。運動神経が悪いからでしょうか。それ以前の問題でしょうか。