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パフェ

パフェって美味しいのがネタバレしまくってるから見た目ほど面白くないよなと思う。美味しくなる要素しかないというより、不味くなる要素があまりないので、そりゃそう。知ってた。OKです。という感想が主である。あまりにも引きの強いビジュアルがかえってハードルを上げすぎている、というのもある。値段と味がしっかり比例している(ような気がする)誠実さも、良くも悪くも「ふーん」感を助長させているのではないだろうか。
それに比べて、ケーキは1個1000円くらい払って慎重かつスピーディーに寄り道もせず家まで持ち帰ったとしても、たいして美味しくなかったりする。あと、調理過程において不味くなるタイミングがめちゃくちゃある。ケーキ作りがリカバー困難な失敗チャンスの連続であることは想像に難くない。たとえば、クリームが美味しくできてもスポンジがパッサパサだったら巻き返すのは難しいだろう。その逆もしかり。しかし、スポンジが不味い場合はもれなくクリームも不味いケースが多い。スポンジがパサパサの店はクリームがやけに重いし、チョコレートケーキは喉がチクチクするほど甘く、タルトは岩のように頑丈で、フィナンシェはやけにベタベタしている。
このように、ケーキはパフェに比べてギャンブル性が高い分、美味しいと嬉しい。

パフェを食べるのは確認作業みたいなものだ。
観光と同じで、なんとなく知ってるものをわざわざ体験する。パフェと観光は大体一緒。まあまあお金がかかってるから「なんだこんなもんか」と言いにくい雰囲気になっているけど、パフェと観光の「なんだこんなもんか」率は高い。と私は思う。
パフェってそもそも容器が透明だから展開もオチもわかるし。そこが良いところなのだろうが。いや、でもあの容器ってそろそろ不透明にしてもいいと思う。そういうターンが来る。闇パフェのブームが見える。

こういう風に食品に関する意見を述べているとその食品が嫌いなのかと思われることがあるが、全然そんなことはない。パフェは普通に食べる。美味しいから。私はロイホのパフェも千疋屋のパフェも食べるし、観光もする。パフェが食べたい気分と、観光がしたい気分は、パフェを食べ、観光をすることでしか満たされない。


ズミショ

選挙に行った時の話。投票所のスタッフの方に「投票をしたということを証明する紙がほしいのですが」と尋ねたら「ズミショですね」と言われた。
一瞬「ズミショとは?」と思ったが、何故だろう。初めて聞いた言葉なのに伝わる。確信を持って言える。そうです。私がほしいのはズミショです、と。漢字に変換すると「済証」であることがすぐにピンとくる。私は今、何かが済んだ証明がほしくて、この場において「何か」とは高確率で投票のことを指す。よって「ズミショをください」でファイナルアンサーだ。

ズミショの語感はちょっと飲食店ぽさがある。厨房に向かってフロアスタッフが叫ぶのだ。「ズミショ一丁入りました〜」「ズミショワン〜〜、ありがとうございま〜す」
ちなみズミショとは梅干しとシソがトッピングしてあって麺の量が通常の0.8倍くらいしかないタイプの塩ラーメンである。

ジャニオタ用語もこういったわからないようでギリギリわかりそうな略称が多い(ジャニーズに限らず、オタク全般に当てはまるかもしれない)。イッピ袋、アリツ、担タレ、オリキ、スペオキ、タキニ 等々……。私が好きなジャニオタが使っている略称は「勇100」だ。勇気100%(馬飼野康二先生による超名曲)を勇100呼びしてるのジャニオタと忍たまのオタクだけ。
投票所のスタッフもラーメン屋もジャニオタも、略称を使うだけで見かけの玄人感が上がって面白い。


日陰

寝すぎなので布団の位置を変えた。日陰に移したらすごく寝やすくなった。たくさん寝ようと思う。