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デロリアンよりも速く

NHKFMの「歌謡スクランブル」で70年代フォークソング集(5月6日と7日)がありました。

70年代フォーク特集というと、テレビやラジオで往年の名曲の定番の選曲で特集が組まれたのを懐かしがってよく見聴きしたけれど、

近年ではそういう「青春の思い出鉄板曲」みたいな歌は、もちろんいい歌がたくさんあるけど、題名を見たり聞いたりするだけで「ああ、あの歌ね」と脳内再生されてもうお腹いっぱいになるみたいな感じだった。

だから最近はそういうスタンダードナンバーをわざわざ聴いたりすることもあまりなかったんだけれど、

先日の歌謡スクランブルは、そのまんべんなくツボを押さえるような曲目リストに思わず惹かれて、聴いてみた。らじるらじるのアーカイブで。

この番組は常日頃から、特集ごとに妥当な曲やレアな曲で絶妙に攻めて?来る「選曲」が侮れないという評判(主にハイパパさん情報)で、

今回の特集はドンピシャ世代には堪らない、70年代フォーク・ニューミュージック世代ホイホイのようなラインナップだった。

私も久々にきちんと正座して?イヤホンで聴いてみたら、1曲目の「岬めぐり」のイントロが耳の中に入って来た途端から、うわっっ、と持っていかれた(笑)。

時は1975年~77年あたり。東京は城南地区のあの日当たりの悪い狭い庭に造られた4畳プレハブの今はもう無い自分の部屋の、
ラジカセから聴こえて来る山本コウタローさんの深夜放送、そして「岬めぐり」のリコーダーの音色。
机に向かってテストべんきょーかなんかやってはいるけど耳はラジオに釘付け?の私がいる風景へ、一瞬にして戻るその速さは、

たぶんデロリアンよりも速かった。


「甦る青春の思い出のフォークソング」とか括って広く浅く聴くのは邪道、そんなベタなもんじゃない、と私は今まで思ってたフシがちょっとあったが、、

まんまと甦ってしまった。
思い出というほどもない、特に鮮烈でも印象的でもない、あの頃のただの日常のひとコマの色合いや音や匂いとか、そんなものが。

(最近まんまと引っかかることが多いのも加齢のせいかもしれない。気をつけないと。)

70年代フォークソングって、侮れない。(人によってそれぞれ個人差はあります。)


ちなみに今回2回にわたって放送された曲目を記念に(なんの記念だ?)書いておきます。

「岬めぐり」山本コウタロー&ウィークエンド
「東京」マイ・ペース
「白い冬」ふきのとう
「なごり雪」イルカ
「いちご白書をもう一度」バンバン
「僕にまかせてください」クラフト

「想い出まくら」小坂恭子
「22才の別れ」風
「ひと足遅れの春」とんぼちゃん
「今はもうだれも」アリス
「ダスティン・ホフマンになれなかったよ」大塚博堂
「ロードショー」古時計
「20歳のめぐり逢い」シグナル

「わかって下さい」因幡晃
「冬が来る前に」紙ふうせん
「河のほとりに」谷山浩子
「わかれうた」中島みゆき
「季節の中で」松山千春
「夢想花」円広志

「青葉城恋唄」さとう宗幸
「関白宣言」さだまさし

「あの素晴らしい愛をもう一度」加藤和彦と北山修
「花嫁」はしだのりひことクライマックス
「自転車にのって」高田渡
「翼をください」赤い鳥
「結婚しようよ」よしだたくろう
「カレーライス」遠藤賢司
「赤色エレジー」あがた森魚
「春夏秋冬」泉谷しげる
「学生街の喫茶店」ガロ
「ケンとメリー~愛と風のように~」BUZZ
「出発の歌~失われた時を求めて~」
上條恒彦+六文銭
「雪」猫
「風と落葉と旅びと」チューインガム
「少女」五輪真弓
「ひとりぼっちの部屋」高木麻早
「サルビアの花」もとまろ
「あなた」小坂明子
「さらば青春」小椋佳
「通りゃんせ」佐藤公彦(ケメ)
「心もよう」井上陽水
「神田川」かぐや姫
「僕の贈りもの」オフコース
「結婚するって本当ですか」ダ・カーポ
「精霊流し」グレープ


もう、なんかね1曲ずつ独断と偏見でレビューを書きたいくらいの気持ちなんだけど、そしてたぶんすごく個人的すぎるどうでもいい想い出がいっぱいの解説で長くなると思うので、またぼちぼち書きたいと思う。ああ、書きたい(笑)。