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お詫びと近況と、それから借用証文

まず、良い報告から。なんだって僕は良いことから喋りたいと思いますし、できるなら良い話ばかりをして暮らしたいのだけれど、とにかく本が売れました。これは、本当にみなさまのおかげという他なく、このポンコツを温かく見守り、本を買ってあるいはこのnoteを読んでくださったみなさまにただただ感謝を申し上げるのみです。部数は現在5万部を突破しており、電子書籍も好調で「望外」と言って良いセールスだと思います。来月から大規模な広告も始まるそうなので期待したいですね。10万部達成したら、僕の奢りで100人招いてパーティーの約束はまだ生きています。その場合はここで参加者募集をさせていただきます。今回はぜひみなさんに、印税が化けた肉を食べていただきたい。

PV達成目標をクリアしたら書籍出版という賭けでブログを始めてもう3年くらいでしょうか、あのどん底はあまり思い出したくもないですが、それでもいろんなことがうまくいきました。ひとえにみなさまのおかげです。これは定型句ではなく、本当にそうです。僕はみなさんがいない場所で頑張れるほど立派な人間では到底ありません。本当にありがとうございます。

さて、悪いお話になります。まず、お詫びをしなければなりません。今日は9月の末日で、この更新は1回目です。つまり、僕は500円という対価をいただいたあげく、この記事1本しかみなさまに提示できなかったということで、これはもう本当にただただお詫びする他ありません。僕の側から全額の返金ができればそれがベストなのですが、そのシステムはないようなので、来月の更新内容でなんとかこの借金をお返しできたらと考えております。本当に申し訳ありません。

文章がどうしても形にならない。そういう時期があります。ない方がいいのですが、あります。2020年9月はかつて僕が事業を破綻させて以来の「最悪」となりました。私的な面でも公的な面でもあまり喜ばしくないことが多々起こり、怒りに任せてモニタを叩き割ってしまったことを反省しています。でも理由を説明すればあなたも「仕方ない」と言ってくれる自信はあるんです。ただ、真っすぐに書くわけにもいかない話なだけで…(不意にカーブボールが飛んでくることもいつかはあるかもしれません)。

そして、体調が悪化しました。おそらく、前作を読んでくださっている方ならわかると思うのですが、今回の本は書き方をガラっと変えました。これまで培ってきた技術をほとんど全部捨てて、目標に見合った表現をゼロベースから作ったと言っていいと思います。その目論見は当たったので「やった」と言いたいところですが、無茶をしたツケからは逃げられませんでした。正直、ここしばらくはコンビニに行くのすら厳しい体調が続いております。現在困っているのは不眠で、僕が完全に眠れなくなって今日で4日目です。おそらくこの文章も4日眠れていない匂いのする文章になってしまっているでしょう。驚いたことに、不眠の限界で意識がブラックアウトしても、4時間ほどでまた目が覚めて眠れなくなるのです。大したものです、不眠というのは。一貫性があり筋が通っている。

そして、昨日のツイッターではお恥ずかしいところを見せてしまいましたが、こういう状況になると襲ってくるのが過去のツケです。過去のツケの話ばかりしている気がしますが、要するに睡眠薬依存が戻ってくるのです。辛い、苦しい、そういうときに「この錠剤を1シートも酒と一緒にかっくらえば全部解決するよ」という誘惑は本当に甘美で、自分が「生きよう」と主張する自己啓発書作家で、「薬物の乱用をやめよう」と著書で主張している事実、そしてツイッターのみなさまにおける暖かな目(借金玉がまた睡眠薬依存にスリップしたら面白いとお考えのみなさんを含む)がなければとても乗り切れなかったと思います。本当にありがとうございます。

発達障害サバイバルガイドは、僕にとって「培ってきた詩の技術を完全なる実用にアジャストする」という試みでした。前作は「自分の表現を見せる」みたいなところがあり、よく言えば勢いがあり奔放な、悪く言えば完成度の低いものだったのに対して、今作はよく言えばしっかりまとまっている、悪く言えば平板でまとまりすぎていると感じられると思います。特に、わざわざこのnoteを読んでくださっている方にとっては「一作目の方がよかった」方も少なくないでしょう。僕自身も好き嫌いで言えば、一冊目の方が自分の作品としては好んでいます。しかし、自分の持つ詩の技術を「よりお客様に役立つものへ、よりたくさん売れるものへ」とフルチューンすることができたのは、技術的には非常に大きな進歩でありプロの仕事ができたのではないかとうれしく思っています。とはいえ、出版直後はどのような評価が下されるのかおそろしくて、ずっとトイレで吐いていましたが…。

しかし、自己啓発本作家が自己啓発書を書いて、結果として生活と体調が破滅している。笑えるような笑えないような微妙なお話です。しかし、それを隠しても仕方がないし、結局そういうままならないところでドタバタもがき続けるのが借金玉というものなんだな、ということに最近は諦めもついてきました。たまに、表紙に描かれたクマのイラストと目を合わせて「そうだな、生き残ろう」とつぶやいたりもしています。

いつもこうやって生きてきたので、この話もこれでシメさせてください。本当に申し訳ありませんでした、でも僕はみなさまにもっと文章を読んでもらいたい気持ちを失っていませんし、みなさまの前で文章を書けることを心から嬉しく感じています。だから、次は上手くやります。みなさんもご存じの通り、僕はいつだって次は上手くやる男です。来月はいいものを書きたいです。書きます。書きます。


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