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ドラフト2021 各球団の感想①

阪神の2022年戦力分析をしようと思ったのですが、まだシーズン中・フェニックスリーグ中ということもあり、今回は各球団のドラフトの感想を書こうと思います。ここにメモしておくことで、来年度以降のシミュレーションにも活かせそうな気がします。
かなり長くなってしまったので2回に分けます。今回は1回目です。

※年齢は、今シーズン年度末のものです。

横浜DeNAベイスターズ

①小園健太-- 投 市立和歌山 184/89 右右 18
②徳山壮磨-- 投 早稲田大-- 183/82 右右 22 
③粟飯原龍之介 遊 東京学館-- 180/83 右左18
④三浦銀二-- 投 法政大---- 175/85 右右 22
⑤深澤鳳介-- 投 専大松戸-- 177/75 右右 18 
⑥梶原昂希-- 右 神奈川大-- 189/87 右左22
ー育成ー
①村川凪---- 中 徳島インデ 174/64 右左 23 
②東出直也-- 捕 小松大谷-- 170/68 右右 18 
③大橋武尊-- 中 茨城アスト 178/74 左左 20

一本釣りやめましたね。見事に小園投手との交渉権を獲得。徳山投手の2位には驚きました。縛りもあったかもしれませんが、大社独立先発型右腕の中で徳山投手を一番に評価していたと話していましたね。三浦投手・深澤投手と今年は先発型の右投手に拘りがあったようです。今年は右腕候補が少なかったので編成のタイミング的には不運でしたが、右腕エースだった三浦監督のDeNAですので、どう戦力化していくか楽しみです。
粟飯原選手は、かなりポテンシャル高めの選手です。ショートは森選手が出てきたところで、新たにファームで鍛える方針でしょうか。外野コンバートも考えられる身体能力のある選手です。
梶原選手もポテンシャル型。柳田二世なんて呼ばれ方をしていました。現状、幹の力というか地力というか、走攻守に何か物足りなさを感じますのでプロの世界で生きていく強さを身につけられれば、主力に上り詰められそうな気がします。
指名ポイントと言われていた捕手は育成指名。強肩が評価される高校生の東出選手となりました。福永選手(→オリックス3位)、古賀選手(→西武3位)が残っていれば指名があったかもしれませんね。これまた育成の大橋選手は、抜群のスピードが武器。中学卒業後にスポーツ留学校に単身渡米した異色の経歴。高校の野球部ではなく、クラブチームでプレイしていたロッテの和田選手のような大躍進を期待したいと思います。
全体的になんとなく物足りなさが残る指名にも感じましたが、先発型右腕を4人も揃えてきたのはDeNAだけですので、来シーズン以降どうなるか楽しみです。

北海道日本ハムファイターズ
①達孝太---- 投 天理------ 193/85 右右 18
②有薗直輝-- 三 千葉学芸-- 185/95 右右 18
③水野達希-- 遊 JR四国-- 170/71 右左 21
④阪口樂---- 一 岐阜第一-- 186/87右左 18
⑤畔柳享丞-- 投 中京大中京 178/80 右右18
⑥長谷川威展 投 金沢学院大 178/81 左左 22 
⑦松浦慶斗-- 投 大阪桐蔭-- 185/92 左左 18
⑧北山亘基-- 投 京都産業大 182/80右右 22
⑨上川畑大悟 遊 NTT東-- 167/70 右左 25
ー育成ー
①福島蓮---- 投 八戸西---- 189/72 右右 18 
②速水隆成-- 捕 群馬ダイヤ 189/102 右右 24
③柳川大晟-- 投 九国大附属 191/85 右右 18 
④阿部和広-- 中 平塚学園-- 170/65 右両 18 

チーム再建のスタートですね。現在の野手陣は、センターライン・破壊力ともに物足りないのでどうするかなと思っていましたが、基本に立ち返っての高卒中心指名になりました。
達投手・松浦投手(7位ですが…)は左右のエース候補。畔柳投手はクローザー候補的な立ち位置でしょうか。有薗選手・阪口選手と左右のスラッガー候補も指名して、一年でこんなに集められるのかという驚きが大きいです。5年後どうなっているのか、かなり楽しみです。また、長谷川・北山両大学生投手も個人的には阪神が指名しても嬉しく思う投手たちです。水野・上川畑両社会人遊撃手も実力者ですので、2人で来シーズン二遊間を組む試合が出てくるかもですね。いきなり活躍するスラッガーは稀ですし、大社では二遊間の方を先に抑えてきた感じです。芽が出始めた高濱選手や野村選手、浅間選手も来年以降楽しみですし、清宮選手も来季まだ23歳ですしね。
育成では、福島投手・柳川投手も大型のポテンシャル右腕で日本ハムがどう育てるか楽しみです。ついに指名された速水選手も気になりますし、阿部選手も小柄ですが身体能力が高く、プレーに勢いがあって上手くいけば近本選手に近いタイプかなと思います。
全体的には、将来性をかなり重視しつつ投手陣と二遊間の現状に+αをという印象でした。その中で、個人的には選手の選択がかなり好みでした。
しかし、松浦投手7位・北山投手8位には驚きました。

中日ドラゴンズ
①ブライト健太. 中 上武大---- 184/84 右右 22
②鵜飼航丞-- 左 駒澤大---- 181/86 右右 22 
③石森大誠-- 投 火の国サラ 178/78 左左 24
④味谷大誠-- 捕 花咲徳栄-- 180/81 右左 18 
⑤星野真央-- 遊 豊橋中央-- 176/76 右右 18 
⑥福元悠真-- 左 大阪商業大 180/90 右右 22 

事前情報通りとはいえ、大学生スラッガー候補大集合です。梶原選手(横浜6位)を指名できていればバランスが良かったようには思いますが、そこは球団の判断ですし結果論ですね。3人ともポテンシャル寄りですが、打ちまくることになればえらいことになりそうです。
石森投手は、高橋聡投手や福投手のように中継でチームを支えてくれる存在〜ハマればクローザーまで務められそうな快速球左腕。昨年の福島投手といい、中日は個人的に琴線に触れる左腕を指名してくる印象です。味谷捕手も同様で、ポテンシャルが高くとても楽しみな捕手です。肩もスローイングもかなり良く、バッティングセンスも○、コンバート含めて将来的には他のポジションでの一軍デビューもあるかもしれません。星野選手は地元枠でしょうか。個人的には育成かな?と思っていました。勢いのあるタイプですので、真面目なタイプに見える根尾選手・石川選手との化学反応が楽しみです。
右打ちスラッガー偏重というなかなか珍しいドラフトだったので、今後どのようにチームが変化していくのか注目です。

埼玉西武ライオンズ
①隅田知一郎 投 西日本工大 176/76 左左 22
②佐藤隼輔-- 投 筑波大---- 181/80 左左 22
③古賀悠斗-- 捕 中央大---- 174/78 右右 22
④羽田慎之介 投 八王子学園 191/87 左左 18 
⑤黒田将矢-- 投 八戸工大一 188/77 右右 18 
⑥中山誠吾-- 遊 白鴎大---- 190/97 右左22
ー育成ー
①古市尊---- 捕 徳島インデ 177/68 右右 19 
②滝沢夏央-- 遊 関根学園-- 167/64 右左 18 
③菅井信也-- 投 山本学園-- 182/75 左左 18 
④川村啓真-- 中 國學院大-- 172/78 右左 22 

1位・2位でこの2人とは…!なかなか左腕が育たない西武ですので、完成度の高い隅田投手は来シーズン開幕ローテに入ってきそうですね。プロに合わせた調整が上手くいけば新人王有力候補です。佐藤投手はケガに加え、まだ発展途上の印象もありますので焦ることなく大事に起用してほしいタイプに見えます。古賀捕手も捕手というポジション柄もありますが、意外と時間がかかりそうなタイプに見えます。森選手の存在もありますし、キャンプを見て一軍で使いながら育てていくのかを判断しそうです。4位以降ではポテンシャル重視。とてもはっきりした指名方針が見て取れました。羽田投手、映像で見ましたがあのサイズであのスムーズな身体の動き…。しかも左腕。単純にこれはすごいなと思いました。大成すればとんでもない投手になると思います。黒田投手・中山選手も大型でポテンシャル高く西武らしい・西武ならという指名でした。
育成では、川村選手は支配下かなと思っていましたし、早めの支配下登録あると思います。また、古市捕手は昨年から気になっていたのですが、今年は打撃面で結果を残せておらず私的リストからは外していました。強肩かつ脚もあるタイプなので、どう育ててくるのか楽しみです。
上位3人と、4位以降から育成指名(川村選手除く)まではっきりと狙いを分けた良い指名だったと思います。4位以降の選手たちは本当にどう転ぶか分からないタイプですが、大成したら西武史に残るドラフトになるのではないでしょうか。

広島東洋カープ
× 隅田知一郎 
× 山下輝----
①黒原拓未-- 投 関西学院大 173/78 左左 22
②森翔平---- 投 三菱重工W 177/78 左左 24
③中村健人-- 右 トヨタ自車 182/88 右右 24
④田村俊介-- 右 愛工大名電 176/78 左左 18 
⑤松本竜也-- 投 ホンダ鈴鹿 178/86 右右 24 
⑥末包昇大-- 左 大阪ガス-- 188/100 右右 24
⑦髙木翔斗-- 捕 県立岐阜商 186/88 右右18
ー育成ー
①新家颯---- 投 田辺------ 182/80 左左 18 
②前川誠太-- 遊 敦賀気比-- 178/68 右右 18 
③中村来生-- 投 高岡第一-- 190/76 右左 18
④坂田怜---- 投 中部学院大 188/90 右右 22

カープにしては珍しい指名だなという印象です。上位2人を左腕、中位以降で社会人選手を複数。どちらもイメージにはありませんでした。それだけ現状に危機感があることの現れでしょうか。個人的には、指名された大学生・社会人ともに突き抜けた感じは受けませんが、堅実に戦力になりそうな選手たちを指名してきた印象です。中村選手は長野選手のような活躍が期待されますが、上位でも爆発力がある突き抜けた感じの選手(投手野手問わず)を指名してもよかったかもしれません(末包選手は楽しみですが)。抽象的になりすいません。
逆に田村選手・髙木選手はこれまでの広島らしい指名で、将来一軍に出てくることがイメージしやすいです。育成では、心臓の手術を経てナックルボーラーになった大型右腕、坂田投手に注目が集まりそうです。3人の高校生はともに広島が指名しそうな、鍛えて肉付けしたいタイプですね。
後半戦に入り、若いチームが躍動し始めたところでその選手たちとの融合を目指したドラフトになりました。なんにせよ、今年は例年とは違う方針でのドラフトだったような印象です。今回の指名がカープにどのような変化をもたらすのか注目したいと思います。

福岡ソフトバンクホークス
①風間球打-- 投 NA大明桜 182/80 右左 18
②正木智也-- 左 慶應義塾大 182/87 右右 22
③木村大成-- 投 北海------ 180/78 左左 18
④野村勇---- 遊 NTT西-- 176/83 右右 25
⑤大竹風雅-- 投 東北福祉大 185/86 右右 22 
ー育成ー
①藤野恵音-- 遊 戸畑------ 181/77 右右 18 
②川村友斗-- 右 仙台大---- 181/83 右左 22 
③井崎燦志郎 投 福岡------ 188/85 右右 18 
④三浦瑞樹-- 投 東北福祉大 175/65 左両 22 
⑤田中怜利-- 投 帝京第五-- 189/76 右右 18
⑥加藤洸稀-- 投 滝川第二-- 175/73 左左 18 
⑦山崎琢磨-- 投 石見智翠館 185/90 右左 18 
⑧佐久間拓斗 捕 田村------ 183/99 右右 18 
⑨山本恵大-- 右 明星大---- 183/87 右左 22
⑩加藤晴空-- 捕 東明館---- 174/75 右左 18 
①瀧本将生-- 投 市立松戸-- 180/77 右右 18
②三代祥貴-- 左 大分商業-- 181/94 右右 18 
③佐藤琢磨-- 投 新潟医福大 183/85 左左 22
④仲田慶介-- 中 福岡大---- 173/70 右両 22 

風間投手を公言、一本釣り。木村投手とともに、将来が楽しみな左右エース候補を指名できました。正木選手と野村選手で野手陣の現状に刺激を与え、例年通り支配下は少数精鋭の指名となりました。大卒社会人3年目のユーティリティー野村選手にも驚きましたし、大竹投手にはもっと驚きました。経験値はかなり少ないですがポテンシャルの高さは間違いないと思いますので、三軍・四軍構想のあるソフトバンクならではの指名だったのではないでしょうか。昨年の履正社田上投手の指名を彷彿とさせますね。おそらく、他球団は育成リストorリスト外だったように思います。
育成14人も驚きですが、抜群のスピードがある藤野選手・ミート力に定評のある川村選手など支配下でもおかしくない選手も多く含まれています。山崎投手・加藤捕手・三代選手・仲田選手も個人的にはリストに入れていた選手たちです。桐敷投手(→阪神3位)のチームメイト佐藤投手も面白そうですね。14人もいると紹介しきれませんが
誰が出てくるのか注目です。
チームが不調の中、4位の野村選手以外はいつも通りの"ソフトバンクのドラフト"という印象でした。その少しの変化でチームがどう変化していくのかに注目していこうと思います。

以上、6球団の感想でした。
どのチームも指名意図がよく見えた指名でした。
この中では、個人的な好みは日本ハムです。有名どころが多いというのもありますが、新たなチームづくりのスタートとして、将来の軸になってくれそうな選手を1年でこんなに集められる指名は珍しいと思いました。
残りの5球団もそれぞれチームの現状に沿った良い指名だったと思います。

次回は残りの6球団です。
読んでいただいた方、ありがとうございました😊

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