マガジンのカバー画像

スポーツ科学研究「恵比寿の巻」

100
Sport X Management Lab.がまとめるスポーツ科学関連の学術論文まとめ(百本セット)。
¥999
運営しているクリエイター

#進化

ヒトの進化からみる「スポーツと暴力」の巻

スポーツマンシップと暴力対極にあるコトバのように感じますが、暴力行動ってスポーツではつきものです。選手だけでなく、スポーツファンも熱くなって暴力的になることも多々あります。 このスポーツと暴力の密接な関係をヒトの進化から理解することはできないか? これが今回の記事の目的なのである! 暴力の背後にある根源的理由我々生き物が別の生き物に暴力的になるときは、たいてい理由があるんですねー。進化のアイディアをベースに考えると、その理由は2つございます。

進化スポーツ心理学②

昨日に続き、進化心理学に関する視点からスポーツ心理学、エクササイズ心理学で扱われる重要なトピックを説明していきたいと思います! 進化と学習スポーツ心理学において、アスリートのパフォーマンスは非常に重要な研究トピックであり、長い間心理的な側面からいかにアスリートのパフォーマンスを高めるかというのは研究されてきました。 パフォーマンスの研究を行う際に、"学習"というのは切っても切れないものであり、運動学習などのより効率の良い学習は、より高いパフォーマンスの発揮に影響します!

進化スポーツ心理学①

本日は進化心理学の視点からスポーツ心理学、エクササイズ心理学を切っていきたいと思います。 進化心理学において、進化は、自然選択が今の人類の心と身体の作りを形成したという考えの基に成り立っている つまり、私たちの体は何億年もの地球の歴史の中で、生存し続け、子孫を残し続けるために、最適な身体の特徴と、心理メカニズムを形成してきたということです。 また、進化心理学では、心を以下のように捉えています。 心とは、すべての意識、無意識に反応し行動を形づくる情報処理の装置である。

「スポーツファンの絆」には原始的な理由があった?

人の感情、考え方や行動。 皆さんは、どのように決まると思いますか? 育った環境や、周りの友人、学んだ大学など様々な要因を挙げると思います。 それでは、、、 あなたの感情や考え方や行動は、ヒトという生物として、既におおかた決まっていると言われたらどうでしょう? なんのことやら?と感じる人もいれば、そんなアホなと感じる人もいるかと思います。 簡単に言ってしまえばヒトも動物のように(動物であって)本能に従って行動するということです。

アスリートの凶暴性は顔の幅と高さの比率からホントに予測できるのか Part.2

「顔の幅と高さの比率」は(これをfWHRと呼びます)胎児期に曝露したテストステロン量と関係があると言われています。 この比率が大きい人、つまり、幅広でギュッと長さが縮んだ感じの顔の人はテストステロンが高い可能性があることは以前の記事でも紹介しましたねー

スポーツのパフォーマンスと(人差し指➗薬指の長さ)は、ホントに関係があるのか問題

人差し指と薬指の比率は いろんな要因と関係している ことは多くの科学研究で 確認されています。 例えば、収入との関係や

スポーツ観戦と男性ホルモンの関係?

以前の記事でも紹介しましたが、人間の行動は、周りの人たちや社会的な影響だけでなく「もともと備わってる生物としての特性」からも影響を受けると考えられます。 もともと備わっている生物としての特性を科学する上で、「生体反応をヒントにスポーツファンの行動を理解」しようという試みが、最近研究者の中でアツいトピックなんですねー さて、今回紹介するのは男性ホルモンです!その中でも、今日は皆さんにもお馴染みのホルモン代表選手「テストステロン」です。 このテストステロン、人間という生物に

なぜ、人間はスポーツするのか?進化心理学の考え方とエビデンス

多くの人々が関わっているスポーツですが、そもそもなぜ人はスポーツをするんでしょうか。研究者は「スポーツを様々な角度から理解することによって、社会を、そして他者をもっと理解できるようになるんじゃないか?」といようなことを考えていて、そもそもこういう疑問はとても大事なんです! さて、今回紹介するのは「なぜ人々はスポーツをするのか?」を進化心理学の視点から理解してやろうという研究です! 進化心理学ってなに?簡単にいうと、「人間がどんなことを考えて行動をするのかというのは、周りの

スポーツ選手の凶暴性はアレを見ればわかるカモって話

今回のトピックである「スポーツ選手の凶暴性」ですが、凶暴性というとネガティブなイメージばかり浮かんでしまいますよね。 凶暴性の高い人の特徴: やる気に満ち溢れている(ポジティブ) スキャンダルを起こしやすい(ネガティブ) 組織に属すると、対立する組織をバッキバキになぎ倒す(ポジティブ?) ネガティブな側面が目立つ気がしますが、考え方によっては組織にとって凶暴性の高い人材は必要ではないでしょうか? 凶暴性は見た目で分かる?