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スポーツ科学研究「恵比寿の巻」

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Sport X Management Lab.がまとめるスポーツ科学関連の学術論文まとめ(百本セット)。
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2020年9月の記事一覧

感謝の気持ちを強く持ってるアスリートほどバーンアウトになりにくいかもという話

子どものころからよく家や学校で感謝の気持ちを持ちなさいって教えてもらいましたが、今日は感謝の気持ちを持っているとスポーツ選手にとってどんな良いことがあるか?というお話です。 過去の研究において、感謝の気持ちを強く持っている人ほど、人生における満足感や幸せ感、心身の健康といった私たちが大切にしたいと思っているものを得やすくなりますよということが分かっています。 こういう研究結果を見ると、私たちが子どものころに自分の親や学校の先生が教えてくれたことって、自分の人生においてもと

遊びとしてのスポーツが孤独を感じている人に人生の目的を与えてくれるという話

以前の記事の中で「孤独」が重大な現代病になりうるというお話をしました!

 なぜなら孤独は、精神的な問題だけでなく、身体面の健康に悪影響を与えてしまうからです。 これは、非常に重要な問題であります。 そこで、以前の記事では、スポーツに参加することが孤独の解決に役立つよ!と紹介しました! そこで今回は、遊び(レジャー)としての運動がすでに孤独を感じている年配の方々のプラス思考、快楽的幸福感や持続的幸福感にどのように影響するのか?ということを大規模に調査した研究を紹介しま

スポーツは世界を平和にする可能性を持っているという話

私たちにとってスポーツと言うと、どこか競い合ったり、プロ選手はたくさんのお金を稼いだりといったイメージがありますが、20世紀に入ってから、スポーツをもっと世の中の発展のために使おうという考え方が浸透してきています。 つまり、あくまでもスポーツは人や社会を発展させたり、変化を起こすための道具だということです。 こういった考え方を「スポーツ・フォー・ディヴェロップメント(Sport for Development:S4D)」または「スポーツ・フォー・ディヴェロップメント・アン

ランニングしてQOLを上げようぜ!ランニングとの付き合い方が大事だぞ!

昨今大人気のランニングですが、研究の世界では「QOLの向上」に良い影響があるんじゃないの?と議論がされ始めております、はい。 こんな疑問の解明に取り組んだのは、米国はテンプル大学の研究チーム。 スポーツ系のプログラムがとっても強い大学でございます。 本拠地はフィラデルフィアです。 綺麗ですが、キャンパスの北部はマジで危険な街です。。。

進化スポーツ心理学②

昨日に続き、進化心理学に関する視点からスポーツ心理学、エクササイズ心理学で扱われる重要なトピックを説明していきたいと思います! 進化と学習スポーツ心理学において、アスリートのパフォーマンスは非常に重要な研究トピックであり、長い間心理的な側面からいかにアスリートのパフォーマンスを高めるかというのは研究されてきました。 パフォーマンスの研究を行う際に、"学習"というのは切っても切れないものであり、運動学習などのより効率の良い学習は、より高いパフォーマンスの発揮に影響します!