【Sports X Leaders Program5期募集スタート】講師の千葉理事に聞く、プログラムの魅力とは


 スポーツを基軸に社会に対してリーダーシップを発揮していくための人材育成プログラム「Sports X Leaders Program」(以下SXLP)の5期生の募集が始まりました。詳細、ご応募はこちらから。
 SXLPでは、4つのフェーズに分かれてプログラムを展開しています。まず、フェーズ1としてシステム思考に関するレクチャーを7日間にわたり実施します。講義形式ではなく、受講生が抱える「課題」を元に個人やグループワークも交えながら、システム思考の基礎を学びます。
 そのフェーズ1で、今期から講師を務める千葉洋平(株式会社ユーフォリア・SXLP1期生)にプログラムの特徴を聞きました。また、このプログラムの運営を行っている一般社団法人Sports X Initiative(以下SXI)の活動内容についても語ってもらいました。


ーーさっそくですが、SXLPの特徴・魅力はどんなところにあるのでしょうか。

千葉)月並みな言い方ですが、「受講生・アルムナイ*とのつながりができること」が最大の魅力だと思っています。この組織に所属するメンバーは、それぞれスポーツに対する課題があり、そこに当事者意識を持って入ってこられる方が多いです。専門や取り扱っているテーマもバラバラなのに、なぜかみんなすごく熱い(笑)。そういう人たちと何かやってみたい、サポートしたい、という人が自然に集まってくるところが僕は好きですね。

 目に見えないボーダーや壁、組織的なサイロ化している部分にぶち当たりながらも、「なんとかしたい!」という人たちに対して、自分が見えていないところに触れることのできる思考法であるシステム思考を学ぶというのは、すごい武器になるんじゃないかと感じています。システム思考を共通言語としたアルムナイとの議論は、なかなか着地せず多少拡がりすぎるきらいはありますが(笑)、とても有意義な時間となっています。

(*アルムナイ:過去に当プログラムを修了したメンバーを指します。現在約80名)

ーーSXIのメンバーは、仕事やバックグラウンドはみんなバラバラなのに、根っこの部分は同じで、「同志」とを感じることが多いですよね。

千葉)SXIという組織には「リーダーズプログラム」「カンファレンス」という2つの柱となる活動があるのですが、具体的に達成したいゴールや、こういう風にしていきましょうというのは、まだ定まっていません。ものすごく自由度が高いんです。なのに、なぜか芯の部分で仲間たちとつながっている感覚。漠然とした言い方ですが、「いつでも俺たち一歩前に踏み出せるんだぜ」っていう人たちが集まっているのは、とても魅力だと思います。

ーーいよいよ5期の募集が始まります。毎年毎年、個性豊かで面白い人たちが集まります。今年はどんな方にチャレンジしていただきたいですか?

千葉)「Leaders Program」なので、『リーダーとしての萌芽』がある方々に応募していただきたいと思っています。私が思うリーダーとは、「ファーストペンギンになれる人」です。そして、スポーツ界をよくしていきたいとか、自分を高めて社会に貢献していきたいと思っているような課題意識が高い人です。経歴や、知識、スキル、技術はそんなに関係がないと思っています。プログラムの名前からして「リーダーたるものを教える!」っていうイメージを抱かれる人もいらっしゃると思います。リーダー教育でもあるのですが、リーダーとなり得るタイミング、TPOが合っている人が居るはずです。その人にとって、リーダーとして振る舞えるきっかけ、雰囲気作りをSXLPを通じて醸成していければと思います。

ーーSXLP5期に応募したいと思っている方に対して、千葉さんの想いを教えてください。

千葉)「アルムナイと繫がって欲しい」という想いが強いです。スポーツや社会を本当によくしたいっていう人たちが無邪気に集まっている稀有な組織なので、そのメンバーとつながってほしいです。

サッカー日本代表戦にてアルムナイのメンバーと(後列中央が千葉)

ーー千葉さんもそうですが、アルムナイが理事になったり、カンファレンスの企画や運営、広報もしています。これも特徴的ですよね。

千葉)アルムナイとして修了したメンバーが残るというのは、ボトムとして「いい人」たちが集まっているからだと思います。心理的安全性を保った上で、自分たちのやりたいことや、やるべきことを素直に言い合えるっていうのが、デザインされている。そういう土壌が作られている。それにリーダーズプログラムが乗っかっているイメージを持っています。プログラムがあればつながるんじゃなくて、そもそもそういう人が集まったり、運営チームを含めて全体として環境を構築しています。

 そしてもう一つ。5期のみなさんには、「SXIをうまく使って、自分たちのやりとげたいこと、目指すべき事を達成したい」とぜひ思っていただきたいです。SXIの方向性は、みんなで決めていくんです。5期のみなさんともぜひ一緒に作っていきたいです。
 
 理事会でも、「SXIどうしていきますか」っていう話がよくあるのですが、当分この話は続くと思っています。それが合っているとか間違っているとかではなくて、今はまだそういう状態なのだと思います。そこで大事なのは、答えを見つけていくために“Initiative”をとっていくこと。行動に移していくことが大事だと思っています。「こういう目的があるからこうあるべき」、ではなくて、「Initiativeをどう握れば良いのか、考えながら自分たちが形にしていく」っていう集団がSXIという組織なんだと思います。


~インタビューを終えて~
ーー今日はインタビューありがとうございました。

千葉)こういう話って抽象度高いから記事にするの難しいよね(笑)。ふわふわしてますもんね。

ーーまぁ、でもこういう話の行間を読み取って、感じてくれる人は居てくれると思うので、届くと良いですね!

千葉)人って、形があると飛びつきたくなるし、手段があるとそれを身につけたくなるんだけど、SXIが扱っているシステム思考って、まぁ実践を通じていかないとなかなか実感できないですからね(笑)。僕は普段もシステム思考を使うので、無きゃ困るベースにはなってきています。クオリティは置いておいて(笑)。

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千葉洋平
1982年、埼玉県生まれ。
2008年よりフェンシング日本代表を中心にスポーツアナリストとして活動し、東京オリンピックではアナリスト兼監督補佐としてチームのサポートを行った。2022年より株式会社ユーフォリアへ。主にユーザーサポートに従事。2018年に1期生としてSports X Leaders Programを修了。その後も運営チームとしてSXLPに携わり、今期からメイン講師を勤める。一般社団法人日本スポーツアナリスト協会理事。

(取材・構成:SXLP2期/岡田亮)


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