「ジャニーズ」から学ぶ、エンジェル投資の仕組み

私の就活講座の受講生の中に、「ジャニーズJr.」を愛してやまない受講生さんがいます。

彼女によると、「アイドルの卵」が精一杯頑張っているのを見るのが一番の喜びであり、

そんな彼らのためならいくらだってお金を払っても良い、と言っていました。


たとえ、そこに見返りがなくとも、です。


当初、この彼女の言動に「何を言ってるんだ…」状態でした。
(アイドルファンの方、スイマセン)

ですが、「ブランディング」について学んだことで、「エンジェル投資」的な考え方について、僕なりに整理がつきました。

こちらについて、ご紹介します。


題して、「ジャニーズから学ぶ、エンジェル投資の仕組み」です。(笑)


世界観への参加券

ジャニオタの女性の話の続きです。

見返りがないのにお金をジャブジャブ投資する理由を聞いてみました。
はっきり言って、意味が分からなかったからです。

すると彼女は、

「直接的な見返りじゃなくて、もし推しがテレビに出たりしたら、
”応援してる子が将来有名になったときに、あの時応援していたからなぁ…”
と思えるからですよ。」

と説明してくれました。


これは、「ブランド物を買うこと」と非常に似ています。

「ジャニーズ」という世界観への入場料を支払っているのではないか、と考えました。

そこで意識されているのは「モノのモノ」の等価交換ではなくて、
彼女にとって、お金とは「参加券」です。


「クラファン」と参加券

お金が「参加券」としての役割を果たしているものには、
最近話題の「クラウドファンディング」、通称クラファンが挙げられます。

これ、はっきり言うとエンジェル投資です。
「モノ」として、支払ったお金以上のものが返ってくることなど、そうそうありません。

あくまでも、そのプロジェクトに「参加できること」自体に価値を感じ、お金を支払うのです。

「あーあれねー、私も関わったなぁ…」
と思えることそのものに、価値があるのです。


価値≒ブランディング

ここから学べることは、ヒトやモノの「価値」を高めるには、参加したいと思えるだけの「世界観」が必要である、ということです。

つまり「ブランディング」です。

良い「コンテンツ」も確かに大切です。
しょうもない、と思っているものをユーザーに届けるのは言語道断です。

でも、
それ以上に徹底された「世界観」に価値がある、と言えます。


例えば、200円の水が売れてしまうディズニーランド。

水自体にお金を払っているのではなく、「水を買うことによる世界への参加券」にお金を払っている、と言い換えることができます。


どの企業がどの企業が生き残っていくのか?分からないような不確実性の時代だからこそ、「ブランディング」は光ります。

世界観に時代性は関係ありません。

徹底した風習がある、歌舞伎のような隔離された世界観をもつ「ジャニーズ」は、確かに残り続けるのだろう、と思いました。

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