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抗議書―NEWS大石あきこ特別企画(2022.4.13)『大石あきこ×よだかれん〜スペシャル対談〜』 での不適切発言について。

れいわ新選組
山本太郎 代表
大石あきこ 政策審議会長 衆議院会長
よだかれん 参議院東京都総支部長

前略、
 当会は、市井の女性を中心に昨年 9 月 18 日成立した「女性スペースを守る会―LGBT法案における『性自認』に対し慎重な議論を求める会」と申します。
 この度、4月13日に貴党の大石あきこ政策審議会長とよだかれん参議院東京都総支部長が対談されたYouTube動画(https://youtu.be/Spqtp3QQetI)にて、不適切な発言が複数見られました。それについてここに強く抗議し、貴党へ発言の撤回と正式な謝罪を求めます。

1. 上記の動画内で大石氏は「最近なんか、トランスジェンダーをヘイトする女性、みたいなジャンルありません?」と発言し、それに対してよだ氏が「いま世間的にはトランスバッシングって言葉がなんか流行ってて、トイレとかお風呂とか、女性のプライベートゾーンに元男性が入ってくるのを……ロビー活動とかもすごいみたいですよ」と述べていました。
 この会話の問題点は、「トランスジェンダー」をあたかも「性別適合手術を受け、戸籍性別を変更したトランス女性」だけであるかのような誤解を誘導しているところにあります。
 国連のサイトに掲載されている定義(https://www.unfe.org/definitions/)によると、「トランスジェンダー」は身体性別違和のない人や単なる異性装者も含む、とても幅広い概念です。
 そのように幅広い「トランスジェンダー女性」を女性スペースに受け入れて良いとなれば、性加害目的の男性が入り込むことも容易になってしまい、女性スペースの防犯性は著しく損なわれます。ただでさえ男性から女性への性加害が横行し、そのほとんどがまともに罰せられているとは言い難いこの日本社会において、女性たちが懸念するのは当然ではないでしょうか。
 更に大石氏は続けて、「ちょっとそれ何言ってんの……そのトイレに、トランスジェンダーの人が女性トイレ入られたら怖いとか」「ちょ、お前が怖いって、って。気にするな!って」とも発言しています。
 女性スペースに男性が侵入することを恐れる女性に対して「お前が怖い」「気にするな」などと言うのは、女性の性被害への恐怖心を軽んじていると言わざるを得ません。
 同動画内では、選挙立候補者に対するセクシャルハラスメントにも言及されておりますが、女性の性被害への恐怖心を「気にするな」の一言で済ませてしまうような方々が、果たしてセクシャルハラスメントについて真剣に考えておられるのか、疑問に思います。

2. 大石氏はまた、前述の会話に続けて「なんか自分だけ犠牲者なんだーみたいな、でもまあそういう人も含め、やっぱり解決するって時に積極財政というか、やっぱ自分が犠牲者だーって思っている背景っていうのは経済的事情だったり」「なんかストレスがすごいんだろうなって思うと、やっぱ積極的に皆が所得を増やしたり、余裕のある生活をしていくというのがないと、もうその人らをしばくっていうカウンターだけ……カウンターは必要なんですけど、カウンターだけでは限界があるなっていうふうには思うし」と発言しています。
 この大石氏の発言の問題は大きく二つあり、一つは「女性たちは経済的に余裕がなくてストレスが溜まっているから、自分が犠牲者だという思い込みに囚われてトランス差別をしている」という女性の懸念を軽視し、更に貧困層への偏見をも助長している点です。
 前述したような女性たちの懸念を、「貧困ゆえにストレスが溜まり、被害妄想に囚われている」と断じることは酷い侮辱であり、女性の切実な訴えを軽視しています。確かに貧困層の女性ほど、治安が悪く防犯性の低い女性スペースを使わざるを得ない状況に追いこまれるので、そういう意味では経済状況は関係あると言えるかもしれませんが。
 また、「貧困だからトランス差別をする」などと言うのは、貧困層を見下し偏見を助長することに繋がり、貴党の方針とも大きく矛盾する発言だと考えます。
 二つ目の問題は、「その人らをしばく」と貧困層の女性たちへの暴力を示唆するような発言をしている点です。大石氏としては、「しばく」はあくまでも比喩表現で使っており、実際に殴るとまでは考えておられないのだろうとは推察します。ですがたとえ比喩であっても、貧困層女性という弱者に対して暴力を示唆するような言葉を使うのは、それ自体が国会議員としての資質が問われる、許し難い問題発言です。どうぞこのことを重く受け止め、深く反省して頂きたく思います。

 以上に挙げた不適切発言について、撤回と正式な謝罪を強く求めます。貴党の信頼を回復するためにこそ、誠実な対応をされることを切に願いつつ、貴党のますますのご発展をお祈りいたします。

2022年(令和4年)5月2日
女性スペースを守る会

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