見出し画像

女性用トイレの歴史・小噺

 「尿道の鎖(urinary leash)」という言葉をご存知でしょうか?
 およそ100年前、英国の女性たちは「女性用トイレ」がなかったために、排泄を我慢できる範囲でしか外出ができなかったのだそうです。なんと、英国の女性たちは公衆トイレの使用自体を禁じられていたのです。

 一方、日本では共同便所で起こる性被害が問題となって「婦人便所」が作られました。しかし、問題は性犯罪だけではありません。
 下記の画像には、つい最近まで「女性用トイレ」がなかった場所も記されていますが、それは女性が少ない場所、女性が居るべきで無い場所とされていた「政治の場」であることが資料から読み取れることでしょう。

画像1

 英国と日本とでは文化の差が激しく、社会的な状況が同質であるかのように考えることはできませんが、それでも「女性の人権」と「女性用トイレ」が深く結びついているということに思いを馳せずにはいられません。

 今ではすっかり普及した女性用トイレのおかげで、私たちは「トイレぐらい譲ってもいいじゃないか」と軽く考えてしまいがちです。しかし、今ここで立ち止まり、先人の努力の結晶と、努力しなければならなかったその理由について、もう一度顧みてはいかがでしょうか。


⭕️関連LINK

サフラジェットは、選挙権を得るための運動で有名ですが、兵役に就く権利を得るための運動も行い、1915年に実現しました。(略)これまで男性中心だった職業に女性が就くようになると、女性たちは更衣室やトイレなどの設備の充実を求めるようになったのです。👇
「混合トイレ」は議事堂の中だけでなく、たとえば参議院会館の会議室のそばにもあった。勉強会などでよく会議室を使用していたので、トイレを使うときはちょっと離れた女性専用トイレまで走っていた。👇
1993年に私が最高裁判事に任命されたことを記念して、同僚たちは判事室に男性用と同じ大きさの女性用トイレを設置することを命じました。👇
女性が公共の施設を利用することは不適切だと考えられていたため、女性用トイレの建設には否定的な態度がありました。そのため、女性は長い間、家から出てこなかったのです。👇
教育環境
3つ目の要因として挙げられるのが教育環境の問題です。具体的には、通学路が危険であることや、女子トイレがないこと、学校内での差別、女子教員の不足などが挙げられます。これらは、女の子にとって学校が安心できる場所でないことの要因になっています。👇
避難所において、女性の安心安全な排泄を確保することは、基本的人権に関わる重要な課題である。以上の結果と考察より、避難所におけるトイレについては、特に女性の安全と安心を確保することを最優先に整備するべきであると言える。👇


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?