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「東京都パートナーシップ宣誓制度」パブリックコメント
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「東京都パートナーシップ宣誓制度」パブリックコメント

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当会のTwitterアカウントでも先立って告知ツイートいたしましたが、「東京都パートナーシップ宣誓制度」素案の公表及び意見募集について で東京都はパブリックコメントを2022年4月11日(月)まで募集しています(WEBフォームは同日午前10時まで、郵送は同日必着)。

そこで今回は、東京大学大学院人文社会系研究科 の三浦俊彦教授が書かれたパブリックコメントをご紹介します(もちろん、ご本人の許可はいただいております)。
よろしければ皆様も参考にして頂き、是非ご自身の意見をお送りください。

「東京都パートナーシップ宣誓制度」素案 令和4年2月東京都総務局
 https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2022/02/14/documents/07_01a.pdf

「東京都パートナーシップ宣誓制度」素案の公表及び意見募集について
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2022/02/14/07.html

🟣意見(三浦俊彦)


1. 制度創設の目的に対するご意見

「生活上の不便等の軽減」ということでは、性的マイノリティでない男女のカップルが、「結婚に縛られたくないが、単なる事実婚以上のパートナーシップ制度の恩恵にはあずかりたい」というケースも多々あると考えられる。それなのに、なぜ対象を性的マイノリティに限定するのか、理由が不明。

2ー② 根拠に対するご意見

「性自認」の定義は、都の人権尊重条例によれば、「第三条 都は、性自認(自己の性別についての認識のことをいう。以下同じ。)」となっているが、「自己の性別についての認識」という句の中の「性別」とは、何を指すのか。人権尊重条例を改正するさいは、その説明が必要である(循環定義にならぬように「性別」を定義すべきである)。

2ー③ 対象に対するご意見

たとえば、性自認が女性である法的男性と、性的マイノリティでない女性とのカップルは、ふつうに結婚ができるカップルではあるが、結婚の権利に加えて、結婚せずにパートナーシップ制度を利用する選択肢も持たせる、と解釈できる。その場合、東京都の認識では、当該の法的男性を女性として認定しつつ、「同性婚が法的に出来ないためパートナーシップ制度の対象とする」ということなのか、それとも、女性とは認定せず単に性的マイノリティの男性であるがゆえに特別扱いでパートナーシップ制度の対象とするという認識なのか、どちらだろうか。
また別の場合として、バイセクシュアルの男女のカップル、バイセクシュアルとヘテロセクシュアルの異性どうしのカップルは、ふつうに男女カップルとして結婚ができるが、パートナーシップ制度の対象にもなると理解される。この場合、結婚等のパートナー関係の選択肢において性的マイノリティに特有の「生活上の不便等」があるとは考えにくいが、それでもパートナーシップ制度の対象として認めつつ、性的マイノリティでない男女のパートナーシップを認めないのは何故だろうか。

2ー④ 概要に対するご意見

本人が属性を宣誓するだけで当該属性が真正の属性と認められる、という法的扱いを、性自認・性的指向以外の自認・指向にも適用する予定はあるのか。たとえば、年齢自認、住所自認、病歴自認など。
その予定がないとしたら、性自認・性的指向だけに特定の「人権尊重の理念の実現を目指す条例」を適用する理由は何か。

3ー① 対象者の要件①に対するご意見

ふつうの男女カップルのように見えるケースで、一方または双方がバイセクシュアルであることの証明、性自認が出生時に判定された性と一致しないことの証明は、本人の「宣誓」だけで十分だと理解される(「自認」「指向」は、本人だけが正否を判定できる属性であるゆえ)。すると事実上、誰もがパートナーシップ制度を利用できることになる。
これは不誠実なウソの宣誓に限った話ではない。とくに性自認は、ジェンダーフルイドという性自認が多いことからも、時間によって揺らぎうるものである。宣誓時には誠実に性的マイノリティであると自覚したが、その後の時期にはその自覚が消滅するということは十分ある。
このような、形式上の要件と、実質的な対象者資格獲得とのズレは、望ましくないと考えられるが、都の認識はどのようなものだろうか。

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