ざっくりとした「詰将棋って何手詰をやればいいの」問題
先日、将棋ソフト「やねうら王」開発者の「やねうらお」さんが「やねうら王」のアカウントですごいツイートをしていました。
というわけでこちらのサイト。
やねうら王公式からクリスマスプレゼントに詰将棋500万問を謹呈
ありがとうございます!
肝心の詰将棋はsfen形式なるものと仲良くなれなくて(私のPCはGPSfishしか入ってなくてそれの実行ファイルでやったけど、やねうら王がいるのかな…)未だに見られていないんだけど、それよりもやねさんがつけていたコメントが気になりました。
「13手詰めは超レア」。
っていうか、実戦3手詰って35分で100万問作れるんだな。
……!!
というわけで、上記のデータからこんなことが推測されます。
(所用時間の逆数取っただけだけど合ってますよね?)
13手詰が0.2%なら15手詰以上はほぼ無視していいでしょう。
つまり、実戦に現れる詰みの半数近くが3手詰。
さらに、実戦に現れる詰みの約75%が3手詰・5手詰。
ということが言えると思うんです。
というわけで、実戦で5手詰以下の詰みを見逃さないようになれば、「詰んでいる玉を詰まし損ねて負けた」ということは4分の1以下になるわけです。
長い詰将棋もいいけど、3手詰、5手詰がとても大事なのだなとわかるデータでした。
こういうのは実感としてはあったけど、実際に数えるわけにもいかないしなと思っていましたが、プログラミングの力を使えばデータとして提示することができるようになり、指導の現場での説得力が増すと思いました。
将棋AIと(こども向け)将棋教室って対極にありそうだけど、このように活用できる場面はいくつもありそうです。
例えば格言別の悪手率(好手率)とか。
「三桂あって詰まぬことなし」っていうけど、詰む確率いくらなんでしょうね。
「玉は下段に落とせ」なら、玉の場所別の即詰みランキングとか。
「銀は不成に好手あり」なら、成と不成の好手率とか。
こういうデータ、集めてくれる人いないかなぁ。
* * * * *
3手詰、5手詰と言えばみんな大好きハンドブックシリーズですよね。
私のnoteもどうぞ。(宣伝)
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ところで上記のやねさんプレゼント詰将棋ですが、実戦からの抽出だそうですので、駒余りも含むと思われます。
こんな抽出で500万問も詰将棋を作られたら今後の詰将棋発表作品はまず間違いなく「前例あり」になってしまいそうですが、今回に関しては実戦形じゃない普通の詰将棋の作品性には影響を与えなさそうです。
でもたぶん、技術的には可能なんでしょうね。
実際にそんなことになったら藤井二冠や斎藤八段の楽しみを奪っちゃうことになるので、思いついてもやらないでほしいですが……。
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