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ポールウィリアムスはマモーのモデルだったのか?

2021年3月28日にシンセサイザー職人なマルコムセシルが亡くなったと言うニュースが流れてきた。個人的にはその名前でちゃんと認識はしていなかったが、絶頂期のStevie Wonderなどの制作に手を貸していた人物と言うことで、様々な記事を見つけて読んでいた。そのうちの一つがこちら

スティーヴィーワンダーの名曲を彩った巨大シンセサイザーの物語
https://rollingstonejapan.com/articles/detail/29495/1/1/1

そしてこの記事の中に、このシンセが登場する映画があると記されていた。それがブライアン・デ・パルマ監督作の"Phantom Of The Paradise"(1974)だと言う。しかもあのシンガーソングライターPaul Williamsが主役級で出演してると言う。カーペンターズなどで有名な"We've Only Just Begun""Rainy Days And Mondays"などを書いた人だ。その情報だけでは???だったので、レンタルで見つけて、映画を見てみた。

設定が、「出せば必ずヒット」のカリスマプロデューサー、スワンの役をPaul Williamsがやっていて、すなわちレコーディングスタジオもポンポン映像に出て来る。これはマルコムセシルたちの有するスタジオBだそうだ。

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そして噂のシンセTONTOが出て来るシーンがこれだ。悪徳プロデューサーにこき使われる、ソングライター、ウィンスローリーチの姿とともに。

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映画のシナリオとしては、ソングライターのウィンスローが、悪魔に魂を売ったことで永遠の命を手に入れたPaul Williams演じるスワンに気に入られ、彼にも悪魔との契約を交わさせる。その結果としての姿が↑な訳。。。と言うロックホラーミュージカル映画。映画としてはある種カルトでB級な感じではある。俺的にはそのB級感を含めて星二つってとこかな★★

で、今回の本題。映画を見てると「これってアレに似てないか?」と思えてきて仕方なくなってきたのだ。Paul Williams演じるスワンが、『ルパンvs複製人間』(1978)に出て来るマモーじゃないか!!と。まずビジュアルがそう。

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ビジュアルはもちろんのこと、そのやけに自信満々な態度もそっくりだし、世界を牛耳ってるところも一緒、そして何より「永遠の命を手に入れた」と言う点までもが一緒なのだ。時代的にも1974年の"Phantom of The Paradise"。1978年の「ルパンvs複製人間」。と言う順番からしても大いにあり得る。

ついでに最後には二人とも亡くなっていく、気持ち悪い姿となって、、、

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いずれも「ファウスト」「ドリアングレイの肖像」などを土台にしてるが故の符号かもしれないけど、この近さは偶然じゃない気がするのは俺だけだろうか???

意外とPaul Williamsがいい役者っぷりなのが面白かった。彼の歌はそんな好きではないが、曲は名曲多数だからね。この頃の彼は毎年のようにソロアルバムも出してたから、、、かなりの激務な時期だったことが伺える。裏方イメージのシンガーソングライターがこんなカルトな映画のカルトな役を演じていたなんて!あの"We've Only Just Begun"を書いた人がこれだよ!やっぱり70年代は色々と面白いねぇ。何かと掘り甲斐がありますねぇ。

ついでの話、Daft PunkのRandom Access MemoriesにもPaul Williamsはフィーチャーされてるんだけど、その曲"Touch"を聴いてると、Daft Punkもこの映画を当然知っていて、この役スワンとしてフィーチャーしてるのでは?とも思えてきたな・・・

な訳でお口直しに
彼の名曲を聴きながら本日はお別れしましょう
本人のバージョンで"We've Only Just Begun"~邦題は「愛のプレリュード」


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