HSL日誌

5月25日土曜日晴れ


昨日からシスティーナ礼拝堂をシーンの舞台として引用すべく情報収集中です

昨日は天井画『天地創造』
今日は正面(祭壇裏)の壁面『最後の審判』
(どちらもミケランジェロ)

非常にざっくり大雑把に調べてますが
勉強になることばかり、思うこともいろいろあるけど
今は吸収を主に心がけて書き出し少なめです


とりあえずこのシーン、かなりデフォルメして人間の身体を描けるので楽しみです自分なりのスタイルがよく出ることになるでしょう

必ずしもそのまま引用するとは限らないので
ミケランジェロ以外の『最後の審判』も見ておきます

ミケランジェロ以外の『最後の審判』

ヒエロニムス・ボス



ハンス・メムリンク


ラファエロ

私にとってはラファエロが衝撃的です
大蛇に首を噛まれ絶叫する人の表情の恐ろしさなど人間描写の迫力が凄すぎます
天国に登る人たちの表情の優しさがお互いに助け合って天国に登っていくという行動に絶大な説得力を与えているように見えます




ヴェイデン



フラ・アンジェリコ



不祥


不祥


不祥


不祥


不祥


そして比較のためミケランジェロも改めて↓



もともと絵を描く欲求の多くは「人が描きたい」でした
しかも目一杯たくさん描きたい
けれど(当然?)思いがけずたいへん難しいです

思わぬ形でたくさんの先人の力を借りながら(引用しながら)
それにチャレンジできるのがとてもうれしいです

と言っても描き始められるのは数年先なんだけど。。

CITYでの人間(神)レリーフの世界のアイデアは大変だけどやりがいがありそうです



さて
駆け足で先へ進みます


次は

ラファエロの10枚のタペストリー

こちらも下絵(カルトン)とタペストリーを資料として並べるにとどめます

*1,6,9の三枚は紛失して現存しない
*並び順は礼拝堂に実際飾られる時の祭壇右の近い方から1−5、祭壇左の近い方から6−10の並び(作家便宜上のナンバリング)
*カルトンはペドロの章4枚(2−5)とパウロの章6枚(1,6-10)という構成


1聖ステファノの石打ち(パウロの章)



2奇跡の漁りO(ペドロの章)
2奇跡の漁りT(ペドロの章)



3ペテロに天国の鍵を授けるキリストO(ペドロの章)
3ペテロに天国の鍵を授けるキリストT(ペドロの章)



4不具の男(ストルピオ)の快癒O(ペドロの章)
4不具の男(ストルピオ)の快癒T(ペドロの章)



5アナニアの懲罰O(ペドロの章)
5アナニアの懲罰T(ペドロの章)



6パウロの回心T(パウロの章)



7エリマスの失明O(パウロの章)
7エリマスの失明T(パウロの章)



8ルステラの犠牲O(パウロの章)
8ルステラの犠牲T(パウロの章)



9牢獄のパウロT(画像下切れてる)(パウロの章)



10アテネでのパウロの説教O(パウロの章)
10アテネでのパウロの説教T(パウロの章)



こうしてざっくり概観だけを眺めていてもやっぱりシスティーナ礼拝堂の壁画は密度的にすごいです

そしてなにより、聖書の解釈あるいは世界観、価値観で描く人々の表情や動作は全く違ってきそうです
まさに自分の思想が現れてくるでしょう

けれど本当にそうなるには聖書なり壁画をもっともっと知る必要がありそうです


システィーナ礼拝堂を丸ごと引用して空中都市の”新世界”感を表現するうえで
とても大事なことだと思うのは
件の”レリーフの少年”をなにか壁画の登場人物か何かになぞらえることな気がしています

というのは、礼拝堂を引用していることを見る人に理解してもらい
アレゴリックな効果を目指すなかで
”レリーフの少年”のキャラクターにもより一層深い奥行きを与えたいからです

そうするには実際の壁画を隈なく知らねばなりません。。

幸いこのあたりのシーンにたどり着くまでにはまだ数年かかりますので
焦らずその間にじっくり少年のキャラクターを考えていくのがいいかもしれません


宗教画の世界、面白いだけに次々調べてしまいますが
ちょうど場面転換のシーンですし
今はいったんそこに至るまでのシーンを描き進めていいのかもしれません

そんなことを思いながらたくさんの壁画画像たちを眺めています

また明日

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