HSL日誌_次回は「邂逅」240509_1

『HSL』というシリーズ名が分かりにくい、言いづらいので愛称みたいな別名をつけたいと思っています思ってるだけ

HSLは色鉛筆画の連作として絵コンテみたいにストーリーを創作してもいます

ストーリーが紡ぐ「ドラマ(群像劇)」には人間の普遍的な何かが描き出せるはずで、同じように絵でも何か描けるのではないだろうかと思うようになったのは宗教絵画に関心をもったからだと思います

とはいえ物語の”筋書きありき”ではない気がしています

むしろ
描いているうちに”物語としてつながった”くらいの方が良い気がします

タイトルにしろ『HSL』=HOMO SAPIENS LUMEN=光の人類、と
どこまで行っても分かりにくい仕様となっております

どうせ分からないなら呼び方などなんでも良い気がします




そんな話はともかく
次回は巨人PLUTOが起動してチームRABBITSと邂逅するシーンを描く予定です

実は前作を描きながらもずっと次作のイメージを膨らませ続けてきたのですが

いまだにイメージが浮かびません

それが浮かばないと始まらないイメージ

邂逅のときに起こる「何かのハプニング」

知らないもの同士、でも何かシンパシーのようなものを感じたときに起こる何か

喧嘩をふっかけてきたり、意地悪をしたり、

や、それ以外にもいろいろな表象として立ち顕れるような

なにか鼻の奥をくすぐられるような興奮

そんな時に起こるハプニングが具体的に浮かびません。。

多分そのシーンに対しての思い入れが足りてません


ので、少し文字にして頭の整理をしてみます


邂逅

瞬時にして仲間になれるかどうかを識別しようとする仕草は
子供の頃ほど激しかったような気がします

ちょうどRABBITSたち十代の頃など

巨人とて同じ十代の男性として描こうとしているので同年代

巨人にとってはとつぜん目覚め、見知らぬ少年たちに囲まれているという設定です

同年代というと展開は色々限定されそう

仲良くなるか敵になるか極端になりそうです

それがこの邂逅の一瞬で決まる感じ


シンパシーって割と単純な、たとえば身につけているものが同じメーカーだとか

自分も好ましく思う格好スタイルだったり

あとは同じものに関心を持ったり

たとえばカブトムシを持っていたり、新品の自転車に乗っていたり

たとえば女の子が可愛かったり、流れ星を同時に見たり?

ともかく何かのきっかけで起こる行動や反応の端々にシンパシーの一端はあるように思います


そんなシンパシーを引き出すのに、何かをみんなで見る状態は良いかもしれません

巨人は起動装置であるリンゴを心臓部に挿入して起動する設定なのですが、その胸が起動とともに発光でもすれば良いかもしれません?

起動音とかでも良いように思うけど、音は描きにくいので

”巨人が動き出す”という少し特殊な状況で、どんな反応を示すのか(巨人自身も含め)七人七様の反応が描ければ良いかもしれません

その発光を

警戒するもの
面白がるもの
かっこいいと思うもの
畏れるもの
心配するもの
よく見ようとするもの
目を覆うもの


RABBITSクルー・リーダーのJは冷静によく見ようとするかも

赤いパンツのQは名前の由来が「Curiosity kills the cat」の日本語的略のつもりなので好奇心旺盛に友達になろうとして欲しい

攻撃的な武闘派のGは警戒もするし威嚇とかするかも

お調子者キャラのPは日和見的に場の空気を読みそう

目の部分がない(データ化してる)少女Kはちょっと人間離れしたイメージなのだけど、どう反応するかな

手術を受けて意識を回復した少女JTは、謎の少年から起動装置であるりんごを受け取った本人だけど、”受け皿的存在”にイメージしている少女で、行動的な面も大いにあるけど、この場面では受け身的にたじろぐ係かな

巨人PLUTO自身はというと、寝起きだし驚くでしかないよな、とは思いますがどうでしょか?



しかしちょっと簡単すぎるというか、巨人の胸の発光だけでは何か足りないような気もします

実はわりと早くから浮かんでいた「空からの攻撃を受ける」ことにしようかな

攻撃かどうかはともかく「上空から光の照射を受ける」というもの

単に発光しているより緊迫感がアップです

あるいはその光線を善と受け止めるか、それとも悪と受け止めるか

そして発光の原因が巨人自身以外の外部にも可能性として広がり想像が膨らみやすくなりそうです


ちなみに光線の出どころは物語としてはCITYという空中都市になります

身体を正規にデータ化して質量的自由を手に入れた新人類の住む都市です
(地上には違法なデータ化で切れ切れの身体となった貧民層)

そのCITYからの攻撃かなにか受ける巨人という設定になりそうです

巨人というキャラクターはもともと”データ化した身体”というイメージの対極の存在として発想しました

実存的、肉体的なものから遊離していくように進化する人類の避けがたい「身体(性)喪失」のイメージが私にはあり、それが「HOMO SAPIENS LUMEN=光の人類」というタイトルの由来でもあります

イメージが少し飛躍してしまうのですが
”光の人類”とは”(データ化して)身体(性)を失った人類”の言い換えです

現実的なリアリティはありませんが、感覚的には端末のみで世界中とコミュニケーションできる現代すでに人間の身体性はそれ以前と大きく変化しているはずです

巨人はそんな喪失されていく身体性と対極的な存在として登場させました


なんとなく描いている筋書きは、この巨人PLITOとRABBITSクルーがともに空中都市に向かうイメージです

その意味では空中都市と少年たちとのファーストコンタクト、邂逅であっても良いのかもしれません



話を戻すと、邂逅のとき起こるハプニング、それが光線の発光だとして、それを少年たちはどのように共有するのか、そこになんとなく「”初めて会ったのに仲間”感」があって欲しいです

そこは以前未解決のノーイメージです

まだまだじっくり空想する必要かな?


そして、このHSLシリーズではできるだけ”誰もが知る”何かしらを引用したいと考えています

毎回そうできているわけではありませんが、前回は「受胎告知」でした

構図なり何かベースになる部分を引用、借用することで見る人が広く想像を膨らませやすくならないかと考えています

今回は「邂逅」にまつわる何かを引用できると良いのですが、それがまだ見つかりません

引用は自分の中にはない外部を取り込む作業でもあるように思います

外部のものなのでいつそれがやってくるかそれこそ邂逅です

その邂逅しだいでは光線の発光アイデアも却下することも十分ありえますけど


邂逅の旅でも行きたいな

また来週!

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