見出し画像

ノーマルスクールを遊んでみる ― イジンデン プレイ記 (2024年9月28日)

はじめに

 「ノーマルスクール」とはレッドガイまぐろさんが提唱するイジンデンの非公式フォーマットであり、レアリティがノーマル (N) のカードのみでデッキを作る封印構築である。封印(禁止)カードとして石田三成、円形闘技場、清少納言、足利義政、パープルオーブ(他のオーブがレアであることに合わせて)、およびオブシディアン(キラカードだがレアリティ表記がなぜか「N」)が指定されている。詳しくはレッドガイまぐろさんの記事を参照されたい。

 自分も新しい刺激が欲しくて、友人にノーマルスクールを遊んでみようと提案し、2週間ほどプレイしている。私は通常構築で執筆デッキを握っていることもあって、最初に考案したデッキはハイケイ系だった。序盤は《井原西鶴》と《藤原定家》でランプしつつしのぎ、中盤は《徳川家光》と《運慶》で横並べし、最後は《最澄》のダブルプレッシャー付与で踏み荒らすデッキだ。

緑黄ハイケイ(ノーマルスクール)
(デッキリスト Powered by イジンウィジェット、以下同様)

 我ながらこれはなかなかのものでしょ、と勇んでみたものの、友人がすげぇデッキを作ってきてボコボコにされてしまった。それが4色頼道である。

4色頼道

4色頼道(ノーマルスクール)

 4色頼道は《藤原頼通》を軸にしたマホウ系のデッキだ。《メロウ》や《ピーコック》を頼道と《阿弥陀堂》や《風神雷神図》で使いまわし、また《張角》で二重発動させ、相手の動きを継続的に縛る(既に寝ているイジンでも青魔導付きピーコックを当てられると次のターンは起きない、という裁定が出ていることに注意されたい)。相手のアタックは《ジョン・ロック》でしのぐ。イジンはすべて3レベル以下のため、《ホムンクルス》で最序盤の色事故を軽減している。

 このデッキに私の緑黄ハイケイは完膚なきまでにやられてしまった。ロックで序盤をしのがれてしまった後に待っている青魔導付きピーコックが強いのだ。〈次のターンの間〔…〕起きない〉と書かれているおかげで、スタートフェイズで起きないどころか、定家の執筆でも起きない。ゆえに頼通と阿弥陀堂による毎ターンのピーコックの使いまわしが始まってしまうとなすすべがない。さらに張角がいて、マホウ使用と冥府発動で合わせて8体のイジンを寝かせられてしまうこともあった。せっかく家光で運慶を横並べできたのに~。緑黄ハイケイが遅いデッキだったこともあるが、環境自体が2マリョクが少なくて遅めなので、相手が必要な色は揃ってしまいがちだった。

 こりゃいかん、と4色頼道をガンメタするデッキを作ることにした。そしてできたのが赤紫ビートである。

赤紫ビート

赤紫ビート(ノーマルスクール)

 赤紫ビートはやはぎさんの通常構築をノーマルスクールに適応させたものであり、相手のイジンを除去しつつ殴るデッキである。《北条政子》の代わりに《平賀源内》を、《サンダーボルト》の代わりに《バレット》を採用している。通常構築と違ってマリョクが加速しないこともありがちなため、《岡田以蔵》は3枚に抑えた。装備マリョクは復元持ちばかりでストーンの上位互換として採用しているくらいの意識で、実際に装備として使うことはほとんどない。

 このデッキで4色頼道をボコボコにできた。《森閑たる離宮》のカードパワーはノーマルスクールでも健在だった。特に張角の反魂を防げるのがエラい。バレットがこちらの手札も痛めてしまうようになるため、いつ戦場に出すかの判断は難しいが、タイミングさえ適切なら相手の反撃の芽をつぶして勝負を決められる。

おわりに

 ノーマルスクールをプレイしてみた所感として、カードゲーマーはいかに制約が厳しくても抜け道を探して「悪いことをする」ものなのだなあ、と感じた。殴り合いが中心になるフォーマットであることを受けて、殴り合いを封じる《ピーコック》を採用した友人の嗅覚には舌を巻いた。

 ノーマルスクールに触発されてか、友人が「逆にレア以上限定で構築してみね?」と言い出したので、こちらもやり始めてみたところである。俺の黄単義政(義政抜き)が火を噴くぜ。