鬼滅の刃 妓夫太郎の沼へ
今、鬼滅の刃にハマっている。
前々から単行本を揃えたりアニメを見たりそれなりに楽しんではいたが、私が一番好きなストーリーである遊郭編を秋冬にかけて放送しているのだ。
ただ「遊郭」という事で、放送前からいろいろ問題視されていた部分がある。鬼滅自体、幅広く人気がある作品なだけに子供への影響が大きく取り沙汰されており、放送するならばそういった方面への配慮ある編集をした方がいいんじゃないか?というような話が出ていると度々ニュースになっていた。
しかし始まってみれば、前述のような心配事は一切なく、しっかり原作通りに話が進んでいる(話の補完的な意味でオリジナル部分はある)。
それぞれのキャラクターもイメージしていた以上に魅力的な存在として画面の中を走り回っている。
その中でも、上弦の陸である兄弟鬼、兄・妓夫太郎について少しお話させてほしい。ちなみに妹は堕姫という。
物語は進み、戦闘の始まりこそ堕姫が1人で鬼殺隊である炭治郎と禰󠄀豆子を相手にしていたのだが、堕姫にとって予想外な出来事が重なってしまい、ついには鬼殺隊の柱である宇髄天元に首を斬り落とされてしまう。
宇髄からは「お前は上弦の鬼じゃない」「弱すぎる」などと散々な言われようだった。
それがよほど悔しかったのかギャン泣きからの床を叩きながら泣き叫ぶ。そして、自身の内側にいるお兄ちゃんに助けを求めるのだ。
そこから、兄である妓夫太郎が登場するのだが、そこからの描写が素敵でもありおどろおどろしくもある。
とにかく魅力的すぎる。
まず、登場の仕方だけ見れば、妹のピンチに駆けつける優しいお兄ちゃんだ。泣いている妹を慰め、顔についた火傷もさっと擦って治してくれていた。斬り落とされた首だって何だかんだ言いながらくっつけるのを手伝ってくれる。優しい。
鬼でも兄弟愛ってあるんだなーと思ったほど。
しかし妓夫太郎の見た目は、髪はボサボサで顔や体はアザがあり、太れない体質らしく背骨や腰骨が浮き出るほど痩せ細っている。
そして両手には自身の血肉で作られた赤い鎌がしっかり握られている。
一目見ただけで、やばい奴だと分かる。
それに加え、声優さんの演技も相まってさらに不気味さが増しているのだ。
聞いた瞬間から鳥肌。
可愛い妹には優しく話しかけるが、鬼殺隊相手にはねちっこく絡みつくような声で嫉み僻みを言ったかと思えば、地を這うような低い声で凄む。
動きや音が加わり、これが本当の妓夫太郎か、と思った。
アニメでいうと、第七話の後半から妓夫太郎は登場するのだが、もう何回見直したか分からないくらいに見事にハマってしまった。
妓夫太郎という沼に片足突っ込んでいる状態だ。
戦闘は激しさを増し、鑑賞している間は息をするのも忘れるほど物語の世界に引き込まれている。
お兄ちゃんも本格的に参戦し、遊郭編はこれからクライマックスへ向かっていく。
まだまだこの兄弟を見ていたいのだが、原作通りに話は進んでいるので私は物語の終焉を迎え入れるための心の準備をしておくしかない。
ティッシュはもちろん箱で。
私の中のイメージから3割増しほどカッコ良くなった妓夫太郎、最後の最後まで魅力的なキャラクターになるのはほぼ間違いないだろう。
そして遊郭編が終わる頃は妓夫太郎という沼に沈み込んでいるのだ。
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