週刊・主観 その26 『雑文 ターニングポイント』


 今週、私用が重なりパソコンに向かう時間も取れない感じだったので、こちらのお題に答えることで1月曜日とカウントさせて頂きます。
 いい加減書き溜めしとけよとかスマホでも書けるだろとか言わないでください。泣いちゃうので。

 
 脚本を書きたいと思う切っ掛けになったのは映画『舞妓Haaaan!!!』です。中3くらいだったと思うんですけど、それまで映画はジブリとグーニーズくらいしか観たことなかったわたしにとって、偶然金曜ロードショーでやっていた舞妓コメディの刺激はもう劇物も同然で、本当に言いすぎでもなんでもなくあの夜人生変わりました。
 舞妓狂いのサラリーマン(阿部サダヲさん)が、舞妓を巡ってライバル視するプロ野球選手(堤真一さん)に張り合って新しい事業に次々着手していくのを長回し風に見せるシーンがあるんですけど(伝わります?)、ここなんてもう笑うとか通り越してリビング走り回ってました。面白すぎて。「人は面白すぎると走る」ということを学んだ夜でした。
 
 この映画の脚本を担当した宮藤官九郎さんは、わたしの永遠の憧れです。映画もドラマもラジオも音楽も性癖も、全ての好みが宮藤さんを核にかたちづくられてる。高校の頃背伸びしてザ・スターリンとかばちかぶりとか、宮藤さんが言及してた80年代パンクスを聴いてたりしました。
 
 このあと宮藤さんの情報を漁っていくうちに辿り着いたのが大人計画で、こっちの方がわかりやすく影響受けてるかもしれない。当時わたしは東京まで片道4時間以上かかる片田舎の中学生で、観にも行けない『ふくすけ』の公式HPを毎日毎日眺めては溜め息ついてました。あのビジュアルまじでかっこよすぎる。
 学級文庫に並ぶような本しか読んでこなかった中学生が松尾スズキさんの戯曲を読んでも、最初は全く理解できないんですよ。でも「わたしはこれを理解しなければならない」っていう強烈な衝動だけはあって、それに従って毎日毎日考えてるうちに、いつのまにか人生の指針そのものになってました。
 こういうときに「救われる」って言葉使うのあんま好きじゃないんですけど(余程の時しか使っちゃいけないとおもってるので)、こればっかりはもう「救われました」と言う他ないです。松尾さんと宮藤さんの書くお話は人間や世界を物語で飾らない。人の醜くてどうしようもない部分を全部全部晒して、それでも最後微かに残る優しさが、なによりも強く人の業を肯定している気がするのです。ロック少年がTHE BLUE HEARTS に心臓撃ち抜かれるみたいに、わたしは大人計画に人生を毒されました。
 
 あといろいろお笑い観るようになってから思うようになったんですけど、30年前からバチバチに「笑いの演劇」をやり続けてる大人計画ってまじでめちゃくちゃ凄くないですか? お笑い好きな人ほんとに大人計画の演劇観てほしい。爆笑が起こるのはお笑いライブの劇場だけじゃないんですよ。

 こんだけ好き好き言っといてアレなんですけど、わたしが大人計画の舞台生で観たのは2回だけです。『7年ぶりの恋人』と『ゴーゴーボーイズ・ゴーゴーヘヴン』。あとは戯曲か映像。映像も観れてないやつの方が圧倒的に多い。
 ほんとにねぇ、時勢的に東京遠征しづらいのはしょうがないとして、WOWOW入れば済む話しだってわかってるんですよ。でも如何せん財政状況が・・・ヤバい月の給料日前平気で残高500円切ってたりするんで・・・。石油掘ります。

 ターニングポイントってハッキリしてるのはこんな感じです! 作品名聞かれてるのに全然挙げられなかったな。『木更津キャッツアイ』『俺の家の話し』『ふくすけ』『ラストフラワーズ』辺りが特に好きです。

 あ、盛岡の作家さんからも計り知れないくらい影響を受けています。受けていますが詳しくは書きません。普通に全員知り合いで恥ずかしいから。あとここで名前挙げないとなんかあんま興味ないみたいな感じになりそうで嫌だから。名前挙げたのに何も言われなかった場合も寂しくて嫌だから。

 最近で言うと、前も書きましたけどやっぱりダウ90000の衝撃はエグかったです。正直このnoteにあげてるコント全部ダウの影響をかなりわかりやすく受けてる。あんなのマネできるわけないんですけどね。観察眼も視線の角度も台詞回しの妙もヤバすぎる。あと全コント「誰でもいい役」がないのが凄い。オラァ蓮見翔になりてェ。
 今後もこういう「凄い同世代」「凄い年下」が出てくる度に発狂するの身が持たなすぎるので、追いつくまでいかなくとも劣等感を感じないレベルまでなんとか自分の辿り着けたらと思います。うわーーーーセンスほしーーーー!!!!
 
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