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白鳥静香先生の言葉より 162 ~夢 3.11東日本大震災の犠牲者の方のことを思って

白鳥静香先生の言葉より 162 ~夢 3.11東日本大震災の犠牲者の方のことを思って

 私たちは夢を見ます。

 夢の中では、どんなに怖い目にあっても、

夢の中では、たとえ死んでしまっても、

目がさめると、本当は何も起きてはいないのです。

傷ひとつついていません。

 私は子どものころ、夢を見て思ったことがあります。

 神様がこの世に不幸が存在するのを許しているのは、

これと同じことなのではないか?

死んでゆくということは、これと同じことなのではないか?と。

私たちはみんな、生まれ、生きて、死んでゆきますが、

それは昼寝の間の夢のようなことで、

目がさめたら、本当は何も起きてはいないのでは

ないのか?と。

 それは三、四歳の幼児のたわいもない考えですが、

私は今でもよくそう思うことがあるのです。

 母や祖母を亡くしたときはとくにそう思いました。

 生きていると不幸なこともあって、

あまりにもひどいと思うこともありますし、

人が死んでゆくのに神様はなんで助けてくれないの

かと思うことも

ありますが、

私は、神様がそれを放っておくのは、

きっとお母さんが、子どもが怖い夢を見ていることが分かっていても、

ただの夢だから、

わざわざ起こさずに、ゆっくり寝かせておいてあげようとして

くれているようなものなのではないかと思うのです。

 目がさめると本当は、

誰も傷ついてもいないし、死んでもいないのではないかと、

そう思うのです。

 私は永遠ということを信じます。

 愛する人を亡くした悲しみを持つすべての人の心に癒しがありますように。

       2017年3月11日  白鳥静香

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