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リニア新幹線はいらないと思う。

私は静岡県民で、大井川水系に住む者だが、リニアが南アルプスの地下を通るためのトンネルを掘ると、大井川水系の地下水が毎秒何トンとか流出して下流の水資源に影響が出る、という報道から、リニア反対の論者となった。私はニュースを見る習慣をあえて絶っているので、よくわからないが、水問題はもう解決したとか聞く。それでも、私はリニアを通すことは反対で、なぜなら、誰がそれを必要としているかよくわからないからだ。東京名古屋間を一時間で結ぶと言うが、その必要はどれだけあるのか?リニアの開発は四十五歳の私が幼い頃から知っているから、相当な時間とカネをかけているのだろう。だから、リニアを通すことに反対と言うのは現実的ではないというのだろう。現実が見えていないと。しかし、カネとか時間とかにフォーカスするとたしかにリニアを通さないというのは現実的でないように見える。しかし、リニアとはもともとなかったもので、人間が作るものである。カネとか時間は人間の都合だ。人間のために自然を壊そうとしている、それが「現実」だと思う。たぶん、リニアを開発することはその技術を海外に輸出するという大きな利益を見据えているのだろうが、それなら狭い日本に作らず、いきなり砂漠の国などに作ったらいいのではないかと思う。それと、静岡県民の主張で、リニアを作るなら、静岡駅にもっと「ひかり」を止めろと言う主張がある。これはまったくのアホな主張でリニア問題の本質を捕らえていない。この主張をする人は、リニアが通り、静岡に、「ひかり」や「のぞみ」が止まったら満足なのだろうか。自分たちの利益のためだけで自然に手を加えることはリニア開発者とまったく同じ発想である。リニアでは山梨県と長野県が駅を作れと言っているらしい。二駅もできるとリニアはそのために減速し停止しなければならない。そうなると、本来の東京名古屋間を一時間で結ぶという目的に反する気がする。私は登山愛好家だが、長野県や山梨県の山の中に駅ができたらどうなるか。それは単に東京や名古屋の登山者が南アルプスに大勢入ってくることになるだろう。私は南アルプスの良い点はアクセスが悪く北アルプスに比べ人が少ないところだと思う。北アルプスの槍ヶ岳など、穂先に梯子が二本かけてあり、登り用と降り用と分かれている。それでもそこで渋滞してしまうほど人が多く人気の山だ。ほぼ観光地だ。あれが南アルプスにも来たら・・・。私はここまで書いてこういう結論に達した。「不便もまた良さである」と。

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