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おれはナメクジたちの王だッ!!! (Fat Dogという名のすごいバンドが現れた。)


Fat Dog。デブの犬。これがバンド名なんだ。東欧のディスコハウスみたいなリフのトラックに乗せて、カリスマ性に富んだヴォーカリストのJoe Loveが「おれはナメクジたちの王だッ!!!」なんて叫ぶ。(ここで観客たちはよろこんじゃって、ギャーーーーーッ!!!)
後半でテンポを落として、退廃的でムーディな世界へ引き込み、サイコビリー調へ持ってゆくかとおもいきや、なぜかユダヤ音楽の匂いを放つポルカみたいなリズムへ持って行って、テンポを上げて、観客を盛り上げたかとおもえば、またテンポを落としてロックオペラふうに壮大感を演出する。サウンドだけ聴いたら、まるで東欧のユダヤ人バンドみたいだけれど、実はUKのDomino Recordsから登場した人種構成不明の新人バンドです。UKクラブカルチュアの健在を感じさせます。



かれらの音楽をどんなカテゴリーに入れたらいいか、わからない。エレクトロニカ? エレクトロニック・クレズマー? ポストパンクリヴァイヴァル? エレクトロニック・サイコビリー? そもそもかれらの音楽性の背景が謎すぎる。噂ではかれらのすべてのライヴショーの演出は異なっていて、しかも化け物屋敷さながらの派手なものらしい。ネットでは「いかにもパンデミック時代デビューらしい、社会への嫌悪感」なんて評されていて。さすがUKのクリティックらしい批評です。


バンドメンバーは以下のとおり。

Joe (lead guitar and vocals);
Jazz (vocals and keys);
Will (synth);
Johnny (drums);
Ben (bass)
joined occasionally by a sax player, Morgan
.


プレスによるとかれらはデビューまえから、バイアグラ・ボーイズ、シェイム、ヤード・アクトのサポートや海外公演も行い、地元ロンドンでは人気会場コルシカ・スタジオでの単独公演を完売させているそうな。今回デビュー・シングルに合わせて、初のUKツアーも決定しており、伝説的会場、スカラ (SCALA)を含む日程が発表されたそうな。



Thanks to 湘南の宇宙さん

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