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考えることが馬鹿すぎて笑うしかない。

れんぽんはかわいい車にのっている。
かっこいいとも言える。
タイヤがかっこいい。
あの車に乗りたいな、乗せてくれないかなと思う。
思うだけは自由だからね。
でもそんな思いも悲しく虚しいだけ。

かわいい車だねって、タイヤかっこいいねって言ったら「中見た?中もすごくいいんだよ」と。
いや、どうやって見るのよ。
でもそう言われると見たくなる。

会社の行事があって、行きたい人は車を乗り合わせて行くことになるという話になった。
仕事があるのに仕事抜けてまでとくに行きたくもないのだけど、れんぽんが信頼している人が、れんぽんの車で連れて行ってもらおうと言っていて、え?それならわたしも行きたい!って思ってしまった。
まさかそんなチャンスが巡ってくるなんてって嬉々として考えてしまった・・・
仕事抜けてまでなんて思っていたのに。
れんぽんの車で行けるとも限らないのに。

そしたら、同じ課の人がれんぽんに言っていた。
「車に乗せて」と。
「あの車に乗りたい」と。
わたしが言えないことをあんなにさらっと言っている・・・
わたしも同じことを考えていたけど、そんなこと言えるわけない。
わたしは誰かがそうするなら、それについて行こうと思ってた。
そんな下心をもってれんぽんの車に乗ろうとしていたことが急に恥ずかしくなった。
そんな下心があるなんて、れんぽんは知らないのだろうし、それなら、いっそ素直な思いを伝えた方がいいかもしれない。

まだ会社に入ったばかりの人が「仕事にあなをあけるわけにはいかないので僕は行きません」とまで言っているのに、わたしがそんな気持ちで仕事抜けて、特に行きたくもない行事に行こうと一瞬でも思ってしまったことが、馬鹿すぎて笑うしかなくなった。
れんぽんにも申し訳なくて、恥ずかしくて、泣けてきた。

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