規格への二つの向き合い方
皆さんは
規格品と言うと
その通りに作られたモノ
と言う、イメージを持つでしょう。例えば
ネジやボルト・ナット
は、規格どおりの大きさとして、扱うことができます。実際は
許される公差内
で管理された物作りです。
しかしながら、これとは別の規格品があります。それは
できたモノを規格に合うか判定し
それに入る物にラベルを打つ
発想です。これは、野菜や卵を
大きさで等級付け
と言う感じのものづくりです。
現在の工業製品に対しては、前者の
規格値どおりに物を作る
イメージを持つ人が多いでしょう。確かに現在の工業製品は、この方向に向いています。特に、アメリカの工業は
規格値の許容範囲内
を目標にする体制を重視します。戦後の日本も、これを模範として、進んできました。
しかしながら
1960年代のトランジスタ等でも
とりあえず作り
特性を測定して近いところで製品名を入れる
状況でした。そこで
トランジスタ回路は作った後の調整が必要
でした。このため
現場の適応力
に依存した部分が残ったのが
日本的なモノづくり
でした。
こうした
規格への二つの向き合い
を知っておくことは大事だと思います。
特に
人間を規格に当てはめる
場合には
元々バラバラな状態を
無理に規格で分けている
と言うことを意識する必要があります。