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第④作 ムーミンパパの思い出を読んで、人生の深みを知りました

こんにちは!


9つの物語の本質的なメッセージを、

トーベヤンソンの生涯・想いと、 

キャラクターの性格を深堀して読み解く、

新しいムーミンの楽しみ方。


というテーマで

第四作【ムーミンパパの思い出】を読んで
ストーリーにどんなメッセージが秘められているのか
私なりに綴ってみました^^*


※この作品のすべての内容は

一個人である私の見解であり、

公式のキャラクター・実在の人物とは

一切関係ありません。


ご了承の上、お楽しみくださいませ!


※ネタバレ注意です※

第四作

ムーミンパパは誰もが知るところの

〝冒険好き″


自分の心の奥底で暴れている

その冒険心に火がつくと、

どうしてもその衝動に抗えないみたいです^^;


ムーミンパパはというキャラクターは

トーベいわく、

「目立ちたがりで、いつも何かを求めている

 大人になりきれない子ども」だそうです。


第一作のように

家族を置いてまで放浪しちゃったり、


さらには第八作のように

暮らしやすい住処を捨ててまで、

強引に家族を引き連れ

何もない島に移住したりもします・・・。


スナフキンも放浪を好みますが、

秋の終わりから、だいたい春から初夏までです。


パパは衝動に任せて、

大切なものも、ほっぽり出して家出しちゃうあたり

ある意味、重症かもしれません (^^;


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そんなパパの放浪癖の根源となるものを

知ることができるのが、この第四作目。


ある日ムーミンパパが風邪をひいて

自分が死んでもその生涯を語り継げる者が

誰もいないことに気づきます。


「自分の若いときのことを
 本にしてみたら?」

というママの提案で、

パパは思い出の記を執筆することに。


そこからこの物語は幕を開けます。

机


みなしごホームの階段に

無造作に捨てられていた赤子のパパは、

幼少時を孤児院で過ごします。


小さいころから

〝自分はまわりの人たちとは違う″

ということに気づいている人格者でした。


そして、そんなパパの発想は

「固定概念」に塗り固められた人たちには

理解されることがありません。


「義務感に支配され、

 あまつさえ規則を人に押しつけ、

 さらに親切を押し売りする〝オトナ″」

そんな存在をパパは心の底から嫌っていました。


これはきっとトーベが

戦争中に規制を掛けられ、

自由に芸術を表現できなかった苦しみを

反映させているんじゃないかと思います。


さらにパパは、

みなしごホームの仲間たちの

「誰かの命令や言葉をうのみにして、

 なんの疑問も抱かず、

 平々凡々と生きている人たち」

理解することができません。


とにかく幼少期から、我が強くて

確固たる「自分」を持っていたんですね^^*


ある日、規則をやぶって外に出たパパは、

生まれてはじめて

水面に映った自分の全体像を見ます。

水面


そしてこう感じたんです。


「ぼくはぼく、ほかのだれでもない
 世界にたったひとりの
 ムーミントロールなんだ。」


そこでパパの自意識は生まれたのです。


みなしごホームをついに飛び出し、

あくる朝には発明家で、教養のある

フレドリクソンと出逢います。

フレドリクソン

https://www.moomin.co.jp/


フレドリクソンは、パパのいままでの生涯を

最初から最後までしっかりと聞き、

理解して受け入れてくれた人でした。


フレドリクソンが造った船で

大航海をすることになったパパは、


まったく性格の異なる

ヨクサルやロッドユールを含めた4人と

長い時間を共に過ごしていきます。

ヨクサル

≪のちのスナフキンのパパ ヨクサル≫


ロッドユール

≪のちのスニフのパパ ロッドユール≫

2枚の画像出典元:https://www.moomin.co.jp/


そして他者と自分を比べることで

さらにアイデンティティを

確立させていきました。


物語の最後には、

専制君主の王様が支配している島に

錨を下ろします。


その王さまは

まるで威厳というものがなく、

〝むじゃきな子ども″そのもの。


けれど、とても賢く、

「卵さがしゲーム」では

人びとの性格をカテゴライズし、


探し方の傾向を分析して、

その人にピッタリなプレゼントを用意していました。



「探すのもめんどうくさがる」ヨクサルと、

「探す方法すら思いつかずに右往左往する」

ロッドユール。


そういうまぐれで見つける者には、

食べ物が入った卵を。


「じっくりと効率よく探す人」には、

役立つ道具を。


そして、ムーミンパパのように

「空想やファンタジーの力で探す人」には、

「これ以上にない素敵で無意味なごほうび」を贈ります


パパはその贈り物をとても誇りに思っていて、

いまでも大切にしています。



そしてこの物語の最後には、

パパとママのなれそめも描かれています。


パパにとってこの青春時代は、

「これ以上ない、ロマンティックで

ワイルドな冒険の思い出」だったらしいです(笑)


ぜひ原作で、パパの宝物と、

ふたりの素敵な出逢いを

読んでみてはいかがでしょうか?^^✨


*********

この第四作【ムーミンパパの思い出】は

どの作品よりも、

人生の奥深さを味わえる一冊になっています。


あなたもきっと気にいるはず。


この第四作は『ムーミンバレーパーク』でも

アトラクションとして、体験できますよ♪

パパ

パパ2

パパ3

詳しくはこちらの記事でどうぞ~!


いろんな角度から、ムーミンの世界を

楽しんでみると、さらに楽しいですね(*´∀`*)



記事を気に入っていただけたら サポートして貰えると嬉しいです^^* 執筆者として生きる活力になります✨