偽記　6月7日　アイス

アイスが冷凍庫にある。

と言う事実だけで、家に帰るのが楽しみになる。
強すぎる西日だって、むしむしする空気も、アイスを美味しく食べるための大切な引き立て役。大事な工程だ。

アイスを食べているとき、に思い出すエピソードがある。
私のいとこがまだ幼いとき、私の家にあるアイス専用冷凍庫を目当てによく来ていて、いつもいつも1番美味しいアイスを食べやがっていた。
が、もうアイスを食べる時期というものを超えたある日、そのお目当ての、すてきな箱の中に、アイスがひとつもなかった。いとこは、冷凍庫に顔を突っ込んで大泣きした。ただの冷たい箱に顔を突っ込んで、アイスアイスと叫んでいた。
ただのアイス依存中毒じゃないか，と思った。アイスを作っている人に見せたらさぞ喜んでくれる絵面だった。
シンプルにめちゃくちゃおもろかった。

そう、私がアイスを食べるとき、美味しくて面白い。