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パレットクラブ日記 第6回・いとう瞳先生からの助言

※パレットクラブスクール「イラストコース」(23期)の授業内容の備忘録です。過去の授業内容はこちら

スクール第6回は、イラストレーターのいとう瞳先生の回。
事前に、最近の自分の作品と、あれば作品ファイルを持ってくるようにと連絡があった。プラス、自分の作品で気に入っている点と、思ったように描けていない点を教えて欲しい、とのこと。いつもの作品講評とは、趣きが違うようだ。


最近の作品……いろいろ描きすぎていて、どれを持っていけばいいのか迷ったが、単純にここ2、3日で描いたものを持っていくことにした。

持参した作品

一つは、Instagramで投稿を続けているガールズイラスト。雑誌のお仕事などにつながればと思い、描き続けているものだ。最近はアナログ(割り箸ペン)で線画を描き、デジタルで着彩する形で定着している。

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首がやや太いところと、目力があるところが良いと思っているが、自分らしさは?というと、まだ弱いのが難点だ。


もう一つは相撲のイラスト。人体の練習を兼ねて、力士の絵をカッコよくかけないかと思いながら、決まり手を一つずつ描いている(八十二手まで行けるといいのだけど)。

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力士の体のラインが気持ちよく描けているところと色使いが気に入っているが、まだ頭身の具合やデフォルメの仕方が安定していない。もう一工夫できないかと考えている。


こちらはポートフォリオ。

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表紙も内容も、女性向けの柔らかいイラストが中心だ。
様々なタッチをあれこれ詰めこんでおり、ページごとにタッチが違う感じ。どれも好きといえば好きなので、なかなか絞れずにいる。
自分の強みを見つけるためのヒントをいただけると良いな……と思いつつスクールへ向かった。

いとう瞳先生からのコメント

やはり今回は作品講評という形ではなく、先生が作品とファイルを見て、一人5〜10分ほど、今後の方向性などについてアドバイスをくださるという。贅沢!

いとう先生がくださったコメントのあらましは、次の通り。

・(ガールズも相撲も)仕事のレベルにはある。誰が描いた絵かと聞かれると、弱い。(ガールズの)割り箸ペンっぽさは無い。
・デッサンをする人の絵という感じ。いろいろ描ける人の方が個性を出すのは難しい。
個性を追い求めすぎないという進め方もある。仕事で描き続けていくうちにスタイルが見えてくることも。
・女性誌はファッションの知識を追うことが必要なので、それが難しい場合はミセス向けにシフトするという手もある。
色使いに一定の世界があるので、そこは譲らないで描いていくと良い。
・仕事とは別に、無理なく描ける絵を続けていってはどうか?
同じタッチでいろいろ描く・守備範囲を広げるというのも手。タッチを変えずに、女性のファイル、食べ物のファイルと1冊ずつ作ってみてはどうか?

そうか……。現状、個性!個性!と、あれこれ手を出しては、さらに深い霧の中へ分け入ってしまっている感があるので、自分で無理なく描ける絵を続けて、好きな方向性を絞っていくという方法は一つあるのかもしれないと思った。

また、雑誌のお仕事がしたいと思ってガールズイラストを続けてはいるけれど、いとう先生とのやりとりを通して、自分はキンキンに尖ったトレンドファッションのイラストを描きたいとは思っていないのだ…ということに気がついた。年齢的にも不利だと思うし。
いとう先生は「主戦場」という言葉を使われていたが、雑誌であれば、自分の方向性に合う媒体に売り込むことが肝心なのだと思った。

いとう先生がポートフォリオでとくに注目してくださったのは、この絵。

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「こういう絵は男性には描けない」と先生。そうか、こういうほんわり優しいタッチでミセス系・育児/教育系を狙っていくのは、経歴的にも説得力があるし(床山は元小学校教員)、描いていて無理がない。売り込みの視野に入れておこう!


いとう先生は受講生一人ひとりの作品を見ては、方向性をズバッと見抜いて助言をくださっていた。一人5〜10分のはずだったのに、実際には予定を大幅に越えていたと思う(授業は20:00終了予定だが、気づいた時には21:30を回っていた)。先生の眼力と熱意には頭が下がるばかりだ。

先生からの数々のコメントを消化するのには、まだまだ時間がかかると思うけれど、いただいた助言をもとに1歩ずつ前進していきたい。
まずは新しいファイル作り、がんばります!

いただいたサポートで、少し美味しいおやつを買おうと思います。明日への活力です。