すずらん

現役女子大生セクキャバ嬢。デリヘル、スナックでの就業経験もあり。ここでの源氏名は「すず…

すずらん

現役女子大生セクキャバ嬢。デリヘル、スナックでの就業経験もあり。ここでの源氏名は「すずらん」、ほんとうの源氏名はそのときどきでいくつか。

マガジン

  • 出会って5秒でキスするような

    新宿のセクキャバで働く女子大生の、気ままなエッセイというか日記というか。

最近の記事

#4 嬢デビュー、はじめての夜のこと

はじめて働いた夜のことは、いまでもよく覚えている。 面接は前もって済ませていたので、わたしは到着するやいなや黒服の——“黒服”と言っても服装はスーツなので実際は白い——初老のマネージャーに連れられて、更衣室へと入った。大きくはないロッカーが所狭しと置かれている。ハンガーラックには貸衣装がずらりと並んでいた。 手渡された衣装は黒の安っぽいベビードールで、ピンクのふりふりがついていた。ウエストは絞られていないデザインで、足の太いわたしにはあまり似合わないだろうと思ったけれど、

    • #3 おっパブ嬢に好かれるお客さま、嫌われる行為

      「おっパブ嬢に好かれる/嫌われる」なんて、ひどく大きい主語のタイトルで書き出してしまったけれど、ほぼ私見であることは先に言っておきたい。ここから話すのは、「わたしの好きな/苦手な」お客さまの話だ。 先に言っておくと、おじさんだから嫌・若い人が良いということは一切ない。むしろ、若い人はちょっと苦手だったりする。若いと元気が有り余っていてプレイが乱暴だったり、「ヤラせてよ」などとがっついてくることがしばしばあるからだ。とはいえ若くても落ち着いている人だって、お年をめしていてもが

      • #2 おっパブって誰が、なんで来るの?

        「おっぱいは触れるのに抜きはないって、ただの生殺しじゃん。なんのために行くの?」 セクキャバに勤めていることを打ち明けている数少ない男友達に、たまにこの類のことを言われる。たしかに“抜きたい盛り”の若い男の子にしてみれば、お金を払って生殺しにされられることには疑問を感じざるをえないだろう。 さて、ではここにはどんなお客さまたちが、なんのためにやってくるのか。少しまとめてみたい。 === ◎お客さまのボリューム層は40代 わたしの肌感では、40代50代のいわゆる“おじ

        • #1 おっパブという「夢の国」

          「はじめまして。すずらんです」 手書きの名刺を渡してお客さまの隣に腰かける。目が合う。「かわいいね」。こちらがお礼を言い返す前には、もう彼の顔はすぐそこまで近付いている。黙って目をつむる。唇が重なる。 出会って5秒でキスするような、夢の国。男と女が10分だけ交わる、淡い淡い、夢。 *** ここは新宿のとあるセクキャバ、おっパブと言ったほうが一般的にはわかりやすいかもしれない。 セクキャバとはそもそもいったいどういうものか、馴染みのない人も少なくはないだろう。まずはこ

        #4 嬢デビュー、はじめての夜のこと

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