子供に教えられたこと
小学4年生から
仲良し3人組でバスケを始めた息子。
中学でも、高校でも
3人いつも一緒で
「切磋琢磨」という言葉がピッタリな関係。
高校2年生になってすぐ
その中のKくんという子が
股関節に軟骨が溜まるという難病に…
何時間にも及ぶ手術を終え
出た診断は
「一生松葉杖の生活かもしれない」
ということだった。
Kくんの親は
「あの子からバスケをとったら何も残らない」と
周りから見ても可哀想なぐらい
落ち込んでいた。
公式戦のあと、チームメイトで
お見舞いに行くことになった。
お見舞い金を集め
いざ行くと言う時になって
ウチの息子は「行かない」と言い出した。
驚いて理由を聞くと
「自分だったら、一生車椅子かもしれないと言われ、
でも仲間はチームジャージを着て試合に出る。自分だったらとても見ていられない。試合の帰りにお見舞いなんて来られてもどんな顔をしていいかわからない。
誰もKの気持ちを考えていない。」
私はそれを聞いて
浅はかだったと後悔した。
そして、ここまで考えられる息子を誇りに思った。
当時、キャプテンだった息子が行かないことで
親である私も色々と言われた。
理由は誰にも言えなかった。
お見舞い金を集め
励まそうとするみんなの気持ちもわかるからだ。
人それぞれ応援の仕方はある。
もしかしたら、Kくんは喜ぶかもしれない。
そう思ったから。
きっと
ずっとKくんと一緒だった息子が
彼の気持ちを想像して
選んだことを尊重した。
その日の夜
息子がKくんに送ったLINEは
「俺がお前と同じ立場でも辞めたくなる。
でも、辞めるな。
お前がベンチにいるだけで勝てる。
最後までお前とバスケをして卒業したい。」
これは、後日
Kくんの親から教えて貰った。
周りに流されず
人の気持ちを想像できた息子。
「人の気持ちなんて、わからない。
でも想像はできるよね?」
私の子育ては間違ってなかったかな。
そう思えた出来事だった。
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