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あまえんぼはるくんの「おかおふいて」

少し前のこと。

ふたりで湯船につかっていると
手のひらをぽしゃんとお湯につけて
びちゃびちゃになったおててを
ほっぺにぴた。

そして、私のことをじーっと見てる。

これは、あれだ。
「おかおふいて」だ。

この前偶然にお顔にお湯がぴしゃってなった時
ガーゼでふいてあげたんだよね。
あれを、してほしいんだね。


「ぬれちゃったね、ふきふきしようね」
ガーゼでふきふきすると
また、おててでほっぺにお湯をぴしゃ。

ふいては、ぴしゃ。
ふいては、ぴしゃ。


これは、あれだな。
あまえんぼさんだな。

この前ふいてもらったのが
うれしかったんだね。
「もっかい、ふいて」って
あまえんぼさん、してるんだね。


今日の午後はおばあちゃんとおとうさんと
おるすばんしててもらったんだ。

帰った時にはにこにこで迎えてくれたけど
はるくんがんばったんだね。
がんばった分、おかあさんに
あまえんぼさんしたくなったんだね。


なんかいも、なんかいも
お湯をぴしゃ、としてはふいてもらって
はるくんのこころが
そのたびに少しずつ充電されて

満ちていっぱいになったその時
そぅっとおひざからおりて
おもちゃであそびはじめました。

充電完了、なんだね。


はるくん、
おるすばんしててくれて、ありがとう。
がんばってくれたんだね。
いっぱいあまえんぼして、じゅうでんしてね。

いっぱいごはんも食べて
おとうさんにもあそんでもらって
満ちに満ちたはるくんは
しあわせそうなほほえみ顔で
あーっというまに眠ってしまいました。


預けることを
はるくんに「申し訳ない」と思わなくてもいい。

だいじなのは、そのあとの「あまえんぼ」。


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