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私と『進撃の巨人』の話。

もうすぐ待ちに待った、アニメ進撃の巨人FinalSeasonが放送される。

私は進撃の巨人が大好きだ。漫画もアニメも大好きで、好きな作品は挙げればきりがないぐらい好きなのだが、その中でも『進撃の巨人』は、私にとって、オンリーワン。何にも代えがたい、特別な作品である。

進撃の巨人を好きになったからこそ、声優さんやアニメ業界について詳しくなったし、コミックではなく、月刊誌の最新話まで追っているのも進撃の巨人だけ。それまで、好きな作品であってもあまり興味のなかった展示会?原画展?でさえも、進撃の巨人だけは足を運んだ。(進撃の巨人展FINAL)


今では進撃の巨人の考察YouTubeを見たり、Twitterで同じくガチ勢の人たちと語り合うぐらい大ファンではあるものの、実は、私が進撃の巨人にハマったのはかなり遅い。

進撃の巨人は、連載当初から話題だった(らしい)。2013年春、アニメが放送されると、その映像クオリティーとストーリーの面白さから、作品人気が爆発し、一般の人にまで『進撃の巨人』というタイトルが知れ渡った。いわゆる『進撃ブーム』がやってきた。けれど私はその時期に、ハマったわけではない。タイトルは知ってたけど、読んだこともなければ見たこともない。

一番最初に『進撃の巨人』という作品を知ったのは、私と同じく漫画&アニメ好きの父から『進撃の巨人っていう面白い作品があってな』と熱弁されたのが始まり。父のその作品を語る熱はすさまじかったのだが、当時の私は、『へぇ、そうなんだ』ぐらいに流していた。

そして時が経ち、大学生になった私は、長期休みになり暇になったので、ようやく『進撃の巨人』を読んでみるかと漫画を手に取った。

だが……読んだ私は『???』

そう。難しかったのだ。ストーリーが。

進撃の巨人は、最初の数巻こそ劇的展開が続いて、読者がのめりこむ面白さがあるのだが、少しずつ話が複雑化していく。キャラクターたちの関係性もややこしくなり、最初の方では脇役だと思ってた人がいつの間にかメインポジションになっていたりもする。しっかり読み込んでいないと『これどういうこと??』と、置いてきぼりにされてしまうのだ。

だから私は『む、難しい……ナニコレ???』という感想を抱くしかなかった。(初めて読んだときは、王政編の途中だった)

『まぁ……人気作でもハマれないものもあるよなぁ』と、あっさり諦めた。引き下がった。

でもそこを覆してくれたのが、そう……。進撃ブームを引き起こしたアニメ、だった。

アニメは漫画と違って、アクションシーンも迫力あるし、絵もかなり見やすかった。ストーリーもぐいぐい引き込まれる!!!!
おかげで『ウオオオオオ!!!進撃の巨人ってめちゃ面白れぇー!!!!』と、覚醒した私(笑)

ヲタク父親が家に残していた進撃の巨人のコミックをもう一度読み漁って、読み込んで、何度も読み直して、気付いたらハマっていた。

世間の進撃ブームには乗り遅れたが、こうして進撃の巨人のファンになった私。
(ハマったのがアニメSeason1放送とSeason2放送の間だったはず)

それ以来ずっと好きだ。好きで好きでたまらない。
ハマっても、面白い!と感じていても、それでも時折置いてきぼりにされそうになるぐらい進撃の巨人は難しい作品だが(作者の諫山(いさやま)先生は本当に天才だと思う)進撃の巨人を読むのをやめようと思ったことは一切ない。最終回まで見届けるまでは絶対に死ねない、とガチでマジで思っている。

進撃の巨人の魅力は、一言では語れないぐらい色々ある。人によって魅力を感じる部分は違うだろう。

もし私が、その魅力を一つ、挙げるとするならば『裏切り』だ。

進撃の巨人の作中にはたくさんの『裏切り』が隠されている。それは味方だと思っていたキャラが裏切る、という意味ももちろんあるのだが、私は『進撃の巨人』という作品に、裏切られ続けている。その裏切りを感じたくて、読み続けている。

どういうことかというと……

進撃の巨人に限らず、ある作品にハマってそれなりにファンになると、「次はこういう展開が来るんじゃないか?」とか「ストーリーはこういう風に進むんじゃないか」とか、ファンならばなんとな〜くでもつい、予想してしまう。(当たるか外れるかは別として、予想すること自体が楽しい)

でも、諫山先生はあっさりと、その『予想』を裏切ってくる。もう当たるとか外れるとかそういう範疇に留まらない。読者の脳内に1ミリさえよぎりもしなかった『予想外の予想外』をブチ込んでくるのだ(笑)

その裏切りを感じるのが、私はたまらなく好きなのだ。ある種、ミステリー作品で終盤に仕掛けられる『どんでん返し』を楽しむような感覚に近いのかもしれない。予想外って、とにかく爽快なのだ。自分の思考と、作者がぶち込んでくる展開の、その落差を感じるのがたまらなく快感なのだ。

『うわぁ〜〜!!! えええ!?!? ちょっ……!!! こうくるか!?!?』と、毎月最新話が更新されるたびに、スマホを片手にジタバタと暴れまくる(笑)

そういう『予想外の展開=(読者の私にとっての)裏切り』が、進撃の巨人の一つ、魅力だと思う。


また『怒涛の伏線回収』だったり『多種多様なキャラクターの人間性』だったり、色んな魅力が詰まっている進撃の巨人。

これはよくTwitterのガチ勢ファンと話すのだが『こんな素晴らしい作品をリアルタイムで追いかけられるって、幸せだよね』と。

例えば私はSLAM DUNKが大好きだけど、リアルタイムでの盛り上がりは知らない。まだ生まれてないし、世代ではないから、当時の、その連載当初の盛り上がりを体感しているわけではない。


連載中でしか味わえない『え!これ次どうなるの〜!?!?次の発売日までまてないんですけどおおおお!!!!』という焦らしや興奮。これを体感できるのは、その時代を生きていて、ちゃんとリアルタイムで追いかけられている人間だけ。


連載が終わってしまえば、次の展開について語り合うこともなくなる。ファンと語らう機会も、きっと、確実に減ってしまう。だからこそ、今この瞬間もなお、進行している『進撃の巨人』を、同じように楽しみにしている人と一緒に、続きを待ちわびることができる、というのは、まさに、奇跡だよなぁ、と思うのだ。

これからも、きっと、私を虜にしてくれる面白い作品は、たくさん現れ続けるだろう。そして、私もその作品たちに、のめり込むだろう。が、それでも、進撃の巨人は、きっと、私の『至高』で有り続ける。連載が終わろうとも、世間が忘れても、進撃の巨人は、私の一部で有り続ける。

さて、今日の夜からついに、アニメ進撃の巨人FinalSeasonが放送開始だ。半年前、アニメのPVを観てからずっとずっとずっと待ちわびていたこの日。こうして、『ああああ早く観たいいいい!!!!』と、ウズウズワクワクできるのも、リアルタイムの醍醐味だ。

進撃の巨人に出会えたこと、そしてその面白さを体感できたこと、リアルタイムで追いかけられたこと。それらは、私の人生において、大きな収穫の一つだ。

 ――と、今夜の放送を待ちわびすぎて、興奮が止まらない気持ちを、ここにつらつらと書き連ねてみた。

進撃の巨人、ありがとう。
今夜の放送は、心して、かかります。

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