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穂村すずめ
2020年7月5日 15:43
あらすじ:初夏を迎えたある日、深山古書店の店番をしていた一本木に凛太郎は四種の奇書を見せる。どの奇書の異世界に行きたいかと尋ねる凛太郎に、一本木は一冊の本を選び――。 初夏というには暑すぎる昼下がり、深山古書店は冷房の風がそよそよと吹いている。本が日に焼けると言って凛太郎がカーテンを引いたからか、部屋の中は少し薄暗い。カーテンの隙間から入ってくる光すらじりじりと熱く、カウンターの内側で店番をし