# 虎に翼# 最終週
終わったね〜。
まあ、もう一週欲しかったですかね。
主人公たち以外のみんなの「その後」も見てたかった。
ただ最後に尊属殺人と美雪の話、少年法改正を詰め込んだのは、物語のドライブ感が強く出て良かったと思います。
「どうして人を殺してはいけないのか?」
あの戦争を知らない世代から出てくる言葉、親子関係の呪縛、法や社会の限界、そして社会と法の関係
整理もつかないほど情報が押し寄せてきたけど、なんか「らしくて」良かったかな、と。
よねさんの力強い弁論。
法とは何か?
を強く訴えてきます。
桂場 「開廷します」
よね 「論点は誰の目から見ても分かりきっていますので、回りくどい前置きはしません。刑法第200条、 尊属殺の重罰規定は明らかな憲法違反です。 昭和25年に言い渡された刑法第200条の最高裁合憲判決。 その基本的な理由となるのは人類普遍の道徳原理。
はて?
本件において道徳の原理を踏みにじってたのは誰か。 尊属である父親を殺した被告人ですか、 それとも家族に日常的に暴力を振るい、妻に逃げられ、 娘を強姦し続け子を産ませ、 結婚を阻止するために娘を監禁した被害者である父親ですか。
暴力行為だけでも許しがたいのに、 背徳行為を重ね畜生道に落ちた父親でも、彼を尊属として保護し、子どもである被告人は、 服従と従順な女体であることを要求されるのでしょうか。
それが人類普遍の道徳原理ならば、この社会と我々も畜生道に墜ちたと言わざるを得ない、いや畜生以下、 クソだ!」
桂場「弁護人は言動に気を付けるように」
轟 「(立って) 不適切な発言でした、 お詫びいたします 。
(小声で) 行け、 山田!」
よね 「憲法第14条は 『すべての国民が法の下に平等である』 とし、 第13条には『すべての国民は個人として尊重される』 とある。
本件は、愛する人と出会った被告人が全ての権利を取り戻そうとした際、 父親から監禁と暴力による妨害を受けた結果であります。 当然、 正当防衛もしくは過剰防衛に該当する。
もし、今もなお尊属殺の重罰規定が憲法第14条に違反しないものとするならば・・・
無力な憲法を、 無力な司法を、 無力なこの社会を嘆かざるを得ない。 著しく正義に反した原判決は破棄されるべきです。
以上です」
そして理念を振り回すんじゃなくて、目の前の少女と真摯に向き合う寅子。
「あなたはお母さんを真似しなくていい。 手帳に残された言葉の意味やお母さんを庇う理由を見いだそうとして傷を負わなくていい。 お母さんのこと嫌いでも好きでもいい。 親にとらわれ縛られ続ける必要はないの。 どんなあなたでいたいか考えて教えてほしいの」
専業主婦を貫いた花江も、自由な生き方を選んだ優未も大切に描いたのも良かった。
あそこでの優三さんは反則ですw。
桂場 「私は今でも、 ご婦人が法律を学ぶことも、職にすることも反対だ。 法を知れば知るほど、ご婦人たちはこの社会が不平等で、いびつでおかしいことに傷つき、苦しむ。 そんな社会に異を唱えて、 何か動いたとしても社会は動かないし、 変わらん」
寅子「でも、今変わらなくても、 その声がいつか何かを変えるかもしれない」
桂場 「君はあれだけ、 石を穿つことのできない雨垂れは嫌だと、 腹を立ててきただろ」
寅子「未来の人たちのために、自ら雨垂れを選ぶことは、 苦ではありません。 むしろ至極光栄です」
桂場「それは君が佐田寅子だからだ。君のように血が流れていようとも、その地獄に喜ぶ物好きは、ほんのわずかだ」
よね 「いや、ほんのわずかだろうが、確かにここにいる」
女子部の面々、玉 、轟…
桂場「失敬。撤回する。 君のようなご婦人が特別だった時代は、もう、終わったんだな」
「はて?」
桂場が団子を口に運ぶのを遮り、 寅子は
「いつだって私のような女はごまんといますよ。 ただ時代がそれを許さず、特別にしただけです」
桂場の額に付いていた桜の花びらを取った。
そこへ現れたのは、猪爪はる 。
「寅子、 どう? 地獄の道は」
「最高、です!」
寅子は頭上に両手でOKサインをつくり、子どものような泣き顔。航一に声を掛けられ、我に返る。
「ねぇ、 皆さんにとって、法とは何かしら」
後半に行くほどついていけない視聴者も出てきたようですが、それはそれで分からなくはないですかねぇ。
僕は後半ほど面白かったんですけどw。
自分が生きてきた時間
そこに残されていた課題や不具合
そういったことを認識しているのか、認めることができるのか。
う〜ん、そこで「生き残れた人」「成果を上げれた人」ほど、認め難いのかもしれないなぁ、とも。
まあ、受け止めかたは人それぞれで、一概には言えないんですけどね。
僕個人は…う〜ん、耳が痛いことも結構あったなぁ。
全然「成功者」じゃないのにw。
朝ドラなんか今までの人生でまともに見たことなんかなかったのに、このドラマは半分くらいは毎日見ちゃいました。(ダイジェストは頭から全部)
まあ、なんちゃってだったけど法学部だったし、法律については思うトコもあったしなぁ。
あれやこれやで、最終回は泣けちゃいましたよw。
と言う訳で。
さよーならまたいつか
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?