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ファニーな日本表現は狙いでしょうね:ドラマ評「サニー」

AppleTVオリジナルTVシリーズ。
近未来の日本/京都を舞台にしたサスペンス・コメディ…って感じかなぁ。
1話30分くらいで、全10話です。

日本の京都に住む、 あるアメリカ人女性の人生が一変。 彼女の夫と息子が不可解な飛行機事故で消息不明となってしまう。 そして、夫の電子機器会社が製造した新型の家庭用ロボット・サニーと暮らすことになる。
(AppleTVより)


この主人公のアメリカ人女性をクインシー・ジョーンズの娘ラシダ・ジョーンズが演じています。
日本人と結婚して子供まで作っているのに、日本語が全くしゃべれないと言う設定なので、他の出演者は日本人が大半なのに、ドラマの中の会話はほとんどが英語…と言う不思議なスタイルになります。
主な日本人俳優としては西島秀俊、ジュディ・オング、國村隼、YOU。
ちょっと変わったところでは歌手のアニー・ザ・クラムシーってとこでしょうか。
なかなかのメンツを揃えています


物語的にはどうですかね?
正直言ってラシダ・クランシーが選ぶ演じるヒロイン・スージーはあんまり共感できるタイプじゃないんですよね。
毒舌家でネガティブで酒飲み
だからこそ人とはうまくやっていけない…と言う設定がドラマ上意味を持っているというのがわかってくるんですけれども、だからといって彼女のことが好きになれるって言う訳でもない。
登場人物全般的に共感できないキャラが多いので、感情移入しながらドラマを見たい人には向かないかなぁ。


京都を中心とした日本の表現については、侍や忍者が歩きまわるようなおかしさは無いんですけれども、どこかファニーなところがあります。
ただこれは多分わかっててやってる部分。
原作者は長く日本に住んでる人のようですし、役者にこれだけ日本人がいるならやろうと思えば修正はできるでしょう。
今はそう言うのにうるさいですし。
それをそのままにしてるのは、その表現自体が「狙い」だからでしょう。
レトロフューチャーな雰囲気を作品の中に持ち込もうとしていると言う意図は確かにあると思います。
こっちの方を楽しみたいと言う人にとってはなかなか興味深いんじゃないですかね。
大体1話30分と言う長さで、目まぐるしく舞台が変わっていくところなんかを考えると、制作者の意図もこの「地獄めぐり」のほうにあるのかもしれません。


物語は一旦区切りがついたと言えばついた形になっていますが、まだまだよくわからないところも残されています。
そういう意味ではシーズン 2があってもおかしくない。
まぁ、個人的にはあってもなくても…という感じでしょうか。
あったら見るとは思いますけど。
さすがApple TV。
制作費はかかってるようですしね。


#ドラマ感想文
#サニー
#appletv +

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