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不妊治療はいつまで続ける?

こんにちは、すずまきです。

これまで2回、プロフィール的なお話をさせていただきました。
やっと本題(?)に入ります♪

さて本題、なにから書こうかな〜とずっと考えていたのですが。
やっぱりこのnoteをはじめようと思ったきっかけを作ってくれた出来事のことを書こうと思いました。
というわけで、こんなタイトルになりました。

『不妊治療はいつまで続ける?』

これってけっこう悩みどころだと思います。
わたしもずっとずっと考えてきて、全く答えが出なかった。

何歳まで、と年齢で決める?
貯金がいくら以下になったら、と経済的な理由で決める?
体外受精を何回したら、と回数で決める?
なにがなんでも授かるまで、と逆に決めずに続ける?

…わたしの場合は、最初はなぁんにも決めていませんでした。
まぁ、授かるでしょ、と思っていたから、「授かるまで」という感じでしょうか。
おそらく不妊治療を始めて間もないかたは、そのくらいの気持ちじゃないかと思います。

ですが1年経って、2年経って…。
不妊治療助成金が受け取れる年齢ギリギリ(43歳)になって、焦りはじめました。
今年から不妊治療費が保険適用になりましたが、確かそれも43歳までですよね。
44歳になっても続けるかどうか…わたしも悩みました。

夫とも話し合って、悩んで出した結論は、「もう少し続けよう」でした。
この時点はまだわたしは赤ちゃんを授かることを諦めることがどうしてもできなかったんです。
助成金は出ないけれど、自費で続けられる間は続けよう、と。
そうしている間に授かれるんじゃないか、とまだ気楽に考えていました。

それから2年経って…わたしは45歳になりました。
卵胞がうまく育たなかったり、卵胞が育って採卵しても空胞だったり、運良くたまごが採れても変性卵だったり…。
だんだん年齢的にも経済的にも厳しくなってきたかな…と思っていた頃、久しぶりに成熟卵が採れました。
このたまごがしっかり育ってくれて、お腹に戻す頃にはわたしは46歳になる、そんなタイミングでした。

最後のチャンスかもしれない…。
お願い、ちゃんと育って…!!!

そのたまごは、受精卵2分割まで育ったあと、細胞分裂が止まってしまいました。

ああ、やっぱりまた駄目だった…。

今までは「ハイまた来月〜」と気持ちを切り替えてやってきました。
が、その「また来月」にはわたしは46歳、夫は50歳になります(ふたりとも同じ月の生まれです)。
夫に相談すると、

「自分ももう50歳になるし、もしこれから上手くいって子供が産まれたとしても、育てていく元気があるかどうかわからない。」

と。

それでもわたし自身は、まだまだ諦めることを考えただけでも涙が出てくるくらいでした。
次、生理がきたら、その時考えよう…と答えを後回しにしてしまいました。

次、生理がきたら…

きたら…

きたら…

…こない???

…こないじゃん?!!!

4週間…5週間経っても生理がきません。
いつもだいたいちゃんと定期的にくるのに。

まさか…と思ってドキドキしながらドラッグストアで妊娠検査薬を買いました。
結果は…

陰性。

あ、やっぱりね〜。

期待した自分が馬鹿馬鹿しくて、笑ってしまいました。
生理はこないけど、気持ち悪いとか眠いとか、いわゆる妊娠している兆候よりも、顔が火照る、汗が出るといった更年期の兆候のほうが出ていたのです。
でも僅かな期待を胸に、「妊娠 顔が火照る」とかググってみたり。

その時点で、不妊治療クリニックに通うのをやめました。
経済的にも限界がきていたし…。
でもまだあわよくば自然妊娠できるかも…なんて考えもあったり。
子どものいない未来を考えるなんて、悲しすぎると目を背けていました。

夏がきても、生理はこず。

だんだん悲観的になってきます。
ああもうわたしには赤ちゃんを抱く資格がないんだな…。
この6年、不妊治療を頑張ってきたのは時間とお金の無駄だったのかな…。
この先、どんな未来を描いて生きていけばいいんだろう…。
特にお仕事でキャリアを積んでいるわけでもないし、社会的になんの貢献もできてない自分…。
自分で命を絶つまではしないけど、でも今事故って死んだとしても別にいいかな…。

表向きは明るくいつも通りにふわふわ過ごしているように振る舞っていましたが、心の内はそんなふうにかなりネガティヴになっていました。

そんな頃、とあるブロガーさんの記事にリンクが貼られていたのが、MayumiさんのPodcast、FLOWでした。

FLOWのエピソードをひとつ聴いて、胸が詰まりました。
ああ、わたしと同じような思いをしている人がこんなにいて、しかもその人生をしっかりと受け止めて、強く生きている…!

それから家事をしながら夢中で全部のエピソードを順に聴いていきました。
そうしているうちに、あんなに固執していた子どものいる未来を、手放してもいいかなぁ…と思えるようになってきました。

でも正直言うと、今でもチャンスがあるなら授かりたいとは思っています。
だけど以前みたいに、どうしても!!!感はなくて、子どものいない未来も楽しめるよ♪と受け入れられています。


さて、長くなりましたが。

タイトルの質問、『不妊治療はいつまで続ける?』の答えですが。

これは…人それぞれです、としか、言えないんですよね。
何歳まで、と年齢で決めるのも、貯金がいくら以下になったら、と経済的な理由で決めるのも、体外受精を何回したら、と回数で決めるのも、いいと思います。

ただひとつ言えるのは、

『自分でしっかりと納得できるところまで』

というのが正解なんじゃないかと思うんです。
悔いが残らないところまで、ということです。
もう思う存分やった!!!と思えるところまで、やればいいと思います。
経済的に諦めざるを得ない場合でも、それまで自分が取り組んできたことを自分で納得できたらいいんじゃないでしょうか?

もちろんすぐにスパッと切り替えることはできないと思います。
わたしも今でも赤ちゃんを見ると悲しくなってしまうこともあります。

でも徐々に、ゆっくりとでいいんです。
最近やっとそう思えるようになりました。

わたしは自分の子どもに命を繋ぐことはできなかった。
自分の遺伝子を、未来に繋げることはできなかった。
それでもなにかこの社会に貢献できることがあるとすれば、こうして自分の過去の経験を、同じような経験をしている最中の人に、伝えることなんじゃないか。
そう思えるようになったことが、とても大きいです。

今まさに『いつまで続けるか』悩んでいる人がいたら。
是非、ご自身の『しっかりと納得できるところまで』を、考えてみてはいかがでしょうか?
真剣に、でも深刻にならずに、ゆっくりと自分に尋ねてみてはいかがでしょうか?
紅茶でも飲みながら。

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