見出し画像

〈無料〉 イマドキの新規開業ホテルを予約する際は、バスタブの有無を確認しましょう。

  2020東京オリンピックに向けてだったのか、はたまた増え続けるインバウンド需要に応えるためだったのか、東京をはじめ日本の主要都市でホテルが突然の開業ラッシュです。

多くはオリンピック前に稼働をはじめるようなスケジュールだったようですが、この「禍」のせいで延期になり、ぽつぽつと7月あたりからひっそり新規開業するホテルが目についてきました。

時期的なこともありオープニングパーティーやってたとしても内緒でしょうけど。

***

 普段は日本国内のホテルなんぞほとんど興味を示さないわたしなのですが、世界中が鎖国しあってる異常な状況下にあって、苦肉の策の「マイクロツーリズム」なる言葉も生まれておりますので、ここ1~2年で新規開業したホテル、2020年に開業するホテルが海外旅行の代替になるのか?といろいろな角度からチェックしてみたところ、衝撃の事実が明らかになりました。


新規ホテルの多くが、日本のホテルなのにバスタブがない!


 ホテル建設計画時は世界中が国境を閉ざす未来なんぞ、誰ひとり想像もしておらず、「日本のホテルを日本人が使うことはないよね。」的なふんわりとした予想のもとに、コスト的にもホテル側にメリットありあり、メンテ費用が安く済む「シャワーブースのみ」を採用したのでしょう。外国人ってバスタブにお湯貯めませんからね。

いろいろ調べてみると、スイートやジュニアスイートクラスにだけ浴槽をつけたバスルームを設置し、スタンダードルームはもちろんのこと、かなり上位の広いデラックス〜客室までシャワーブースで済ます仕様のホテルばかりが増えていました。

さすがにこっちも1泊3〜5万の素敵ホテルのおしゃれバスルームに「バスタブが無い」なんて想定はしてないので、これにはかなり驚きました。

ホテルの各部屋の画像を複数の予約サイトで確認してみたところ、シャワーブースしかない、というネガティブ情報は隠されてはいませんでしたが、スタイリッシュなつもりのすさまじく見難い「独りよがり」型公式ホームページの深い階層にしか置いてない不親切さ。

中には気取ったウェブサイトのせいでイメージ画像の度がすぎており、いちいち部屋の画像を拡大して細かく確認しないと、実は部屋にバスタブがない、というのがわからないトラップ仕様だったり。

 某有名ビジホのように、部屋は狭小、そのかわり大浴場をつけてるので部屋には簡易シャワーブース。みたいな極限まで割り切ったものならまだ理解できます。(そもそも大浴場ってAfter&withウイルスの世界線では、閉鎖、時短、予約制と使い勝手も悪くなっており、シャワーブースしかない言い訳が大浴場ってのも時代にマッチしておりませんね)ビジホはホテル滞在を楽しむ目的で宿泊する人は少ないでしょうし、ターゲットレンジが全く違いますのでね。

しかし、ビジホではない高級ホテルで、部屋の広さは50m2以上、いかにもホテル滞在を楽しんでくれといわんばかりの、インテリアに凝りまくりアピールした1泊7万円の部屋に「バスタブ無し、シャワーブースだけ」ってのは驚くだけじゃ足りません。腹立ってきました。

わざわざこういう部屋を選ぶであろう「ホテル滞在をエンジョイしたい層」はバスルームも凝ってないと嫌なんじゃ?と不思議だったのですが、ふと気がつきました。

「日本人は客じゃねえからバスタブは要らない」

と思われていたのですね。

日本の主要都市の観光客相手のホテルなんてのは、誤解を恐れず言うなら究極的には外国人様が観光や仕事で日本にやってきてばら撒いてくださる札びらを拾うのが商売ですから「インバウンド、インバウンド、インバウンドー」って日本人には見えないところで、外国人様のお気に入りの舞を踊っていたのがよくわかりました。商売ですから当たり前ですね。

ただし、先の見えないこの「禍」のせいで、年単位で外国人客は戻ってこないのは確実です。日本でもまだ感染拡大が続く中、国内にいる日本人に客として来てもらわないとどうしようもないきわどい状況で、ビジネスホテルでも無い、でも値段も安くない「こだわりのホテル」にバスタブ無いってさすがに詰んでるのでは?と思っちゃったわ。

今から頑張って温泉を掘り当て大浴場でも作るしかない?とはいえ感染防止に配慮しないといかん運用で管理の難しい大浴場は解決策にはなり得ません。

近所の銭湯とコラボでもする?

客としては1泊5万払った部屋にバスタブがないので銭湯行ってくれと言われたら、腹立つより呆れると思いますので良いアイデアではないですね。銭湯を案内して喜ばれる価格帯の部屋でやるのなら楽しそうですが。これもwithウイルスの世界線では微妙です。


***


 海外旅行に行けない時間が長く続き、感染懸念もありルールもお気持ちマスクにソーシャルディスタンシングと面倒な移動そのものを弾くと、その代替としてのマイクロよりももっと近いナノツーリズムもこれからどんどん見直されるようになってくるのは当たり前。

非日常を味わうのが旅の目的なら、自宅以外の場所に泊まればそれは旅です。移動が徒歩でも旅は旅。

具体的には会社の近くで週末お籠りしに、いつもと違う気分が味わえる、おしゃれでクールでステキなホテルに泊りに行く、って需要は確実に出てきます。そしてバスルームって非日常を味わう要素としては大きいです、自宅にはデザイン的に絶対に設置出来ないような、生活感皆無の芸術的な変形バスタブを使うのだって旅する大きな意味ですからね。

画像1

  ホテル滞在時間って自宅よりゆっくりできるので、お部屋のバスルームでバスタイムをおしゃれ過ごしたいと思ったり、いつもよりちょっとだけ豪華なバスソルトを買って優雅なお風呂タイムを過ごしたいな〜半身浴しながらネトフリで映画見たいな〜とか考えてる人けっこういるんじゃないかな。

で、よく調べずに予約してしまい、チェックインして部屋に入ってバスタブない事実に気がつくのは不幸だし、そのがっかりはホテル体験を悪くするので、マイクロ・ナノツーリズムを計画してる皆様は、是非あたらしめのホテル予約の時に、自分の予約したカテゴリーの部屋に風呂があるか?は確認しましょう。

この値段だからバスタブあるよね?はあっさり裏切られるのが「インバウンド対応」で建てたられた新規開業ホテルですので。

それでは、次回の旅が楽しく充実した「ナノツーリズム」になりますように。


付け足し記事




いつもサポートありがとうございます。いただいたサポートは執筆に必要な取材費用として使用致します。