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書記が哲学やるだけ#10 大陸合理論

問題


解説

(1)誤りルネ・デカルト(René Descartes,1596年3月31日 - 1650年2月11日)は,フランス生まれの哲学者・数学者であり,合理主義哲学の祖・近世哲学の祖として知られる。1637年に公刊された『方法序説』は,「良識(bon sens)はこの世でもっとも公平に配分されているものである」という書き出しで始まり,第4部に「我思う、ゆえに我あり(Cogito ergo sum)」という記述がある。その後の1641年に公刊された『省察』では,方法的懐疑を定式化したほか,欺く神 (Dieu trompeur)・悪しき霊(genius malignus)を否定して誠実な神を見出すための神の存在証明を行った。

(2)正しい心身問題(Mind–body problem)とは,人間の心と体の関係についての考察であり,一般にはデカルトの『情念論』(1649年)で心身二元論が提示されたことで議論が始まったとされる。デカルトは,心が自由意志をもつ一方で身体は機械的運動を行い,両者は松果体(glans pinealis)を通じて相互作用するとした。

(3)正しいバールーフ・デ・スピノザ(Baruch De Spinoza,1632年11月24日 - 1677年2月21日)は,オランダの哲学者であり,一元的汎神論を中心とした哲学体系を構築した。『エチカ』では,神即自然 (deus sive natura)の精神が示され,ユークリッド幾何学の形式に基づき,神・人間の精神について定義と公理から定理を導くことで演繹的に論証した。

(4)正しい心身並行説とは,心身問題に関する考え方の一つで,この世には心的なものと物的なものという全く異なる二種類のものがあり(二元論),かつその両者は相互作用せずに並行して進行している,とする考えである。スピノザは,デカルトの心身二元論を批判し,「観念の秩序と連結は物の秩序と連結と同一である」という心身並行説を唱えた。

(5)誤りゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ(Gottfried Wilhelm Leibniz ,1646年7月1日(グレゴリオ暦)/6月21日(ユリウス暦) - 1716年11月14日)は,ドイツの哲学者・数学者であり,微積分法をアイザック・ニュートンとは独立に発見・発明したほか,「モナドロジー」「予定調和説」を提唱した。モナド (Monad)とは,ギリシア語 μονάς (単一)に由来する用語で,それ以上分割できない実体要素を表し,その性質は「モナドは鏡である」「モナドには窓がない」と言われる。

(6)正しい予定調和説は,すべてのモナドは自分自身にのみ影響し独立しており,神の創造の時点で予定・調整された「調和」である原理を指し,ライプニッツにより提唱された。さらに,最善世界説では神が可能な限り最良かつ最も調和のとれた世界を創ることを説いた。


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