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書記が数学やるだけ#642 ヘビサイドの展開定理

ラプラス変換を用いる上で頻出の部分分数分解について,係数比較をする以外にヘビサイドの展開定理による方法がある。


問題


説明

ヘビサイドの展開定理は,部分分数分解の裏技として紹介されることもある。


解答

根が実数か複素数か,単根か重根かでそれぞれ場合分けをする。



具体例をいくつか。まずは実数の単根のみの場合で,それぞれの分子をK1,K2とおく。ここでs+1をかけてs=-1を代入すると,K2の項が0になってK1が求められる。また,s+3をかけてs=-3を代入すると,K2の項が0になってK1が求められる。あらかじめ分母を払っているので,代入しても問題ない。


重根がある場合は,分母を払った式を次数だけ微分することで各分子が求められる。


複素数の根を含む場合は,分母の形さえ工夫すれば実数と同じ手順で求められる。


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