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書記が数学やるだけ#822 項目反応理論モデルのパラメータ

統計学の応用として,項目反応理論の概要を扱っていく。


問題

①でシグモイド曲線を復習しておく。


説明

項目反応理論(IRT) は,評価項目群への応答に基づいて,被験者の特性や評価項目の難易度・識別力を測定するための試験理論である。これは個人の能力や問題の難易度を統計的に推測する手段であり,CBTなどに活用されている。


IRTモデルとして,いくつかのパラメータからなるロジスティック回帰モデルを用いることが多い。


ロジスティック回帰について復習:



解答

問題としては,シグモイド曲線の逆関数を求め,極限でeの定義を用いて解くだけ。


1パラメータロジスティック(1PL)モデルでは,難易度パラメータが指定でき,これは大きいほどグラフが右に移動し,同じ正解率により多くの能力を要することから,難易度が高いことを示している。


2PLモデルでは識別パラメータが追加され,これは大きいほどグラフの傾きが大きくなり,より鋭敏に識別する。


3PLモデルでは当て水量パラメータが追加され,これは大きいほど能力が低くても得点しやすいことを示している。


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