書記が数学やるだけ#816 可測関数,単関数
ルベーグ積分の定義に必要な可測関数,単関数について確認する。
問題
説明
可測関数とは,可測空間の間の構造を保つ写像であり,ルベーグ積分は可測関数に対してのみ定義される。
単関数とは,実数直線の部分集合上の(十分に「良い」 )実数値関数で,有限個の値しか取らないものをいう。どのような非負可測関数であっても,単調増加な非負の単関数の列の各点収束の極限として与えられる(単関数近似)。
解答
可測関数であることの同値表現をいくつか見ておく。
可測関数の和も可測関数であることの証明について,以下のような誘導の例がある。
可測関数列のsup・infは可測関数である。
最後に単関数近似について,非負可測関数を単関数で表すために以下のような分割を考える。
刻み幅を小さく最大値を大きくすることで非負可測関数を表すことができる。なお,一般の可測関数については正負のそれぞれで考えれば容易に示せる。
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