書記が数学やるだけ#210 区間推定・仮説検定の基本事項
推測統計の大まかな手順についてここでまとめておく。
問題
点推定量と区間推定についての基本事項の確認。
説明
実際に得られるデータ(標本)は,本当に知りたい情報(母集団)の一部しか含まれていない。そこで,標本の情報から母集団を確率論を用いて推測する。
最も簡単なのは点推定である。ただし分散についてはn-1で割るのがポイント(後で示す)。
区間推定では,点推定で推定したパラメータのばらつきを考慮する。特に95%信頼区間がよく用いられる。
母分散が既知と仮定した場合は,正規分布により誤差が表現される。
しかし大抵の場合は母分散は未知と仮定し,正規分布の代わりにt分布を用いる。
次に仮説検定について。手順は以下のとおりである。
仮説検定では,帰無仮説を棄却することで主張を立証する。
次に検定の方法と有意水準を設定する。有意水準とは「帰無仮説を仮定した場合に,実際に帰無仮説を棄却する」基準となる確率で,多くの場合で0.05と設定される。
検定の方法と有意水準により,棄却域が決まる。
ここまで決めたら,統計量を計算しp値(帰無仮説を仮定した場合に,統計量がその値となる確率)を算出する。
最後に,有意水準とp値を比較し,帰無仮説を棄却するかどうかを判断する。
ここで詳細は述べないが,2種類の過誤について。
解答
推定量は,一致性や不偏性を持っていることが望ましい。今回はいくつかのパラメータが不偏推定量であることを示す。
まず,標本平均は不偏推定量であり,そのばらつきは標準誤差で示される。
次に不偏標本分散だが,n-1で割る理由は計算をすればわかる。
次に信頼区間について。2項分布の正規分布への近似をする。
あとは式変形。
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